男性の視覚障害者が、ガイドヘルパーと電車に乗車し、移動する画像です。

アイズルームの代表の私は、視覚障害者1級の問題解決コンサルタントです。

今日は肌寒いぐらいの気温でしたね。私も今日から冬バージョンの営業スタイルに衣替え。スーツ上下にネクタイでビシッと決めていますが、足元は黒のナイキのスニーカーです。2年前までは黒の革靴で格好をつけていましたが、急激な視力低下に伴う転倒防止のため、今はこれが私の「命綱」でもあります。革靴では点字ブロックの感触が分かりづらく、滑りやすいのが難点です。安全第一、これが私のコンサルティングの基本原則にも通じています。

本日はアシスタントと電車を利用し、顧問先を精力的に回りました。相談の内容は下記の通りです。

■業務縮小による事務所移転のアドバイス
■福祉関係NPO法人との提携契約書のアドバイス
■居住支援不動産に関する営業戦略のアドバイス
■銀行支払い遅延に伴う返済計画書のアドバイス

など、多岐にわたる問題解決のお手伝いをさせていただきました。全盲のコンサルタントという、一見すると不思議な立ち位置ですが、目に見えない情報、数字、そして人々の心の窓を通してこそ、企業の真の課題と改善策が見えてくる。そう確信して日々活動しております。

喫茶店「コンパル」柏駅東口店のレアチーズケーキの画像です。

仕事が一区切りつき、柏駅東口近くの昔ながらの喫茶店「コンパル」で、ホッと一息。ケーキセットをいただきました。選んだのはレアチーズケーキ。口に運ぶとソフトでマイルドな味わいが広がる、実に美味しいケーキでした。

しかし、この「ふわふわ」と柔らかいケーキ、実は視覚障害者にとっては非常に難易度の高い食べ物なんです。フォークを入れると形が崩れやすい、皿の上でどこにあるか感覚で探りづらい。さらに、ケーキを包んでいる紙のようなカバー(グラシン紙など)も、どこまでがケーキでどこからが食べられないものか判別が難しく、視覚障害者には「何的(なんてき)」な存在です。

この経験から、今日のテーマは「視覚障害者に関する食事の配慮の点」について、深く掘り下げて考えていきたいと思います。私自身の体験と、アイズルームが目指す「見えない壁をなくす社会」の視点から、具体的な配慮のポイントをご紹介します。

《究極の「おもてなし」戦略!視覚障害者の食事の壁を溶かす配慮の極意》
視覚障害者が安心して、そして美味しく食事を楽しむためには、提供側、そして周囲からの積極的なサポートが不可欠です。

1. サービス提供側(飲食店・ホテル等)がする配慮
食事を提供する側には、以下のような工夫をお願いしたいと考えています。

料理の位置情報の伝達は「時計の文字盤」方式で

料理を出す際、「お肉が12時の方向、付け合わせの野菜が3時と9時、ご飯(パン)は7時の方向です」と、皿の上での配置を時計の文字盤に見立てて伝えます。これにより、視覚で確認できない代わりに、手探りで食べ物の位置を正確に把握できます。

食べやすい調理・盛り付けの工夫

今回のレアチーズケーキのように崩れやすいものは、可能であれば崩れにくいようにカットする、または別皿で提供するなどの配慮をします。

ケーキの紙製カバーなどは極力取り除くか、事前に「これは食べられません」と明確に伝えてもらえると安心です。

骨付きの魚や肉、皮など、皿の上に残すべきものが混在している場合も、事前にその旨を伝えてください。

飲み物と器の特徴を伝える

コップの大きさや取っ手の有無、温かいか冷たいか、特に熱い飲み物は「こちら、今お出ししたコーヒーで大変熱くなっております」と注意喚起をします。

液体がどこまで入っているかを知らせることで、こぼすリスクを減らすことができます。

適切なカトラリーの提供

崩れやすいケーキの場合、フォークよりスプーンの方が食べやすい場合があります。必要に応じて、介助しやすいようなトングやスプーンを添えるなどの配慮も有効です。

2. 周囲でサポートする方(アシスタント・友人等)が食事の時 気をつける点
付き添いの方がいる場合、適切なサポートで食事の楽しさを何倍にも高めることができます。

食事の状況を「見える化」して言葉で伝える

「今、お皿の上のお肉が残り少なくなってきましたよ」「飲み物が半分くらいですね」など、目で見える情報を言葉にして伝えることが、視覚障害者の安心感につながります。

メニューや食材の詳細な読み上げ

メニューを単に読むだけでなく、料理の構成、食材、調理法、量など、視覚情報に頼れない分、味や食感を想像できるような情報を付け加えて伝えます。

介助のタイミングを必ず確認する

何か介助をする際は、必ず事前に声をかけて承諾を得てから行うようにします。「今からお茶を注ぎますね」のように、具体的な声かけをお願いします。

食べ物への誘導と位置の確認

もし食べ物を見つけにくそうであれば、「お肉はフォークで軽く触っている辺りです」「お漬物は器の右奥ですよ」といった具体的な誘導を行います。ただし、これも本人の希望を確認しながら行うことが重要です。

視覚障害者にとって、食事は単に空腹を満たす行為ではなく、社会との繋がり、そして「おもてなし」の心を感じる大切な場です。今回のレアチーズケーキは私にとって難敵でしたが、この「難しさ」を理解し、解消していくことが、よりインクルーシブ(包摂的)な社会を創る一歩になると信じています。

アイズルームからのメッセージ
アイズルーム(EYESROOM)という名前自体、私たちが企画している視覚障害者のシェアハウスの物件名につける予定から生まれました。「eyesroom.com」というURLにも、この想いが込められています。

アイズルームは、代表である私自身が視覚障害者当事者だからこそ、視覚の壁、心の壁、そして事業の壁に直面する皆様の気持ちに寄り添い、真の問題解決に挑みます。

私は全盲のコンサルタントとして、中小零細企業の問題解決を専門としています。

目では見えない「企業の空気」「従業員の心」「顧客の潜在ニーズ」といった情報を、私の「心の窓」を解いて深く読み解き、企業改善へと進めております。

そして何より、私のコンサルティングは完全成功報酬型です。私の指導によって業績が向上した場合に限り、コンサルティングフィーを頂戴するという、お客様にとってリスクのない形をとっております。

私の考えや、経営者としての強烈な自己主張については、過去のブログをご覧いただければ、その人間性がご理解いただけると確信しております。

過去のブログを熟読いただき、私の視点や思考に共感し、「この全盲のコンサルタントに託してみたい」と感じてくださった方に限り、経営相談を謹んでお受けいたします。

皆様からの熱いお問い合わせを、心よりお待ち申し上げております。