【崩壊の危機に瀕する在宅介護・訪問サービスを救え!〜現場から国へ届ける切実な声と、日本社会の抜本的改革の必要性〜​EYESMAN(アイズマン)からのメッセージ】

      

【崩壊の危機に瀕する在宅介護・訪問サービスを救え!〜現場から国へ届ける切実な声と、日本社会の抜本的改革の必要性〜​EYESMAN(アイズマン)からのメッセージ】

自宅で介護士からサポートを受けている、車椅子難病患者のイメージ画像です。

​障害福祉をテーマに毎日情報を発信している社会起業家、EYESMANです。
​近年、国の政策は、医療・介護ともに「在宅」への移行を強く推奨しています。
​これは、入院患者を減らして自宅治療を進めることや、施設入居にかかる費用を抑えるために在宅介護を推奨することに表れています。
​しかし、この在宅移行の流れの中で、非常に深刻な問題が発生しています。
​訪問介護・在宅サービスの「今」
​2024年度の介護報酬改定による影響について、現場からの切実な声が国に届けられました。
​全国ホームヘルパー協議会、日本ホームヘルパー協会、日本介護福祉士会の3団体は、11月6日に厚生労働省の黒田老健局長へ要望書を提出しました。
​彼らが強く訴えているのは、訪問介護の基本報酬の引き上げと、事業継続を可能とするための仕組みづくりです。
​【要望書提出の要点】
​要望の背景: 2024年度の介護報酬改定で、訪問介護の基本報酬が約2%引き下げられた影響が深刻化しています。
​深刻な結果: この改定の結果、同年(2024年)に休廃業や倒産などで市場から撤退した訪問介護事業者は500件を超え、過去最多となりました。2025年はさらにこのペースを上回ると予想されています。
​主な要望内容:
​次期改定を待たずに、訪問介護の基本報酬を早急に引き上げること。
​現在検討されている月単位の定額報酬について、事業継続が可能なよう十分な額を設定すること。
​サービス提供責任者(サ責)の専門性を正当に評価し、配置要件を介護福祉士に限定した上で、処遇に反映する仕組みを設けること。
​介護人材の入り口である初任者研修を受講しやすくする環境整備を行うこと。
​基本報酬の引き下げは、そのまま現場で働く職員の給与や事業所の運営費の圧迫に直結します。
​事業所の撤退が増えれば、在宅でサービスを必要としている障害者や高齢者の方々がサービスを受けられなくなるという危機的な状況を生み出します。
​在宅介護・医療を脅かす3つの大きな構造的問題
​この訪問介護の危機は、日本が抱えるより大きな構造的問題の一端です。在宅介護・在宅医療の持続可能性を脅かす要因は、主に以下の3つです。
​政治の停滞と予算配分の困難
​約35年にも及ぶ経済の停滞は、日本を世界から取り残し、国家財政を圧迫しています。
​その結果、介護や医療といった社会保障分野への十分な予算配分が極めて難しくなっています。
​急速な少子高齢化と人材不足
​急速に進む少子高齢化により、介護・医療分野は深刻な人材不足に直面しています。
​若い世代の人手不足を解消しなければ、高齢化社会の在宅治療や在宅介護を支えることは非常に困難です。
​超高齢化社会の「健康寿命」の課題
​「人生100年時代」と言われますが、このままでは120年時代になる可能性もあります。
​「生きていれば幸せ」という単純な政策論ではなく、健康寿命を延ばすことが不可欠です。
​長期間にわたり寝たきりの状態では、利用者の方々にとって「生きている喜び」を感じることは難しく、介護負担も増大します。
​社会保障を守るための国家レベルの改革
​国家予算には限りがあるため、社会保障費を確保するためには、どこかで税収を増やすしか方法はありません。
​一部の野党が主張する赤字国債の発行は、国の債務残高を増加させ、最終的には日本国の信用失墜と経済破綻につながりかねない無責任な政策です。
​税収を増やすためには、高収入者や富裕層、一部上場企業の流動資産の活用など、公平な税制のあり方を追求する必要があります。
​これと並行し、GDP(国民総生産)を増やして個人の収入を上げていく抜本的な経済対策が求められます。
​急速な円安によるインフレを制御し、日本における産業の再構築も急務です。
​しかし、現在の政治には、経済に強い机上の空論家はいても、自らが事業を起こし、成功を成し遂げた経験のある政治家はほとんどいません。
​目先のばらまき政策で生活弱者や低所得者の票を集め、党勢拡大を図る少数政党が多いのが現状です。
​SNSなどを使い社会の分断を図り、偏った政策を煽るような姿勢は、国家全体の利益を考えているとは言えません。
​EYESMANの決意
​障害福祉に携わるEYESMANとしては、もちろん医療と介護の予算配分費用を増やしてほしいと強く願っています。
​利用者個人の自由な尊厳を守るため、在宅での介護や医療の最低限のレベルを保ち、存続させていきたい。
​しかし、日本国全体の経済規模、予算、税収をトータルで考えた時、抜本的な国家の経済改革を同時に行わなければ、既に崩壊の危機に瀕している医療と介護の現場を守り抜くことはできません。
​EYESMANは、これからも社会起業家として、医療と介護の現場が持続的に発展できるように、国や政治家へ働きかけながら、同時に正確な情報を発信してまいります。

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