【視覚障害者の事故防止と共生社会の実現:流鉄流山線点字ブロック設置問題から見る事業変遷と福祉への再スタート】

      

【視覚障害者の事故防止と共生社会の実現:流鉄流山線点字ブロック設置問題から見る事業変遷と福祉への再スタート】

中年男性のスーツを着た視覚障害が、白杖を使用しホームドアの付いている乗車口から電車に乗り込もうとしている画像です。

​障害福祉をテーマとしたブログ記事を配信している、アイズルーム代表のアイズマンと申します。
​今日のテーマは、駅のホームの安全を守る「点字ブロック」と、私の人生の礎となった「流鉄流山線」の歴史と現状についてです。
​創業から事業変遷、そして流山線との深いつながり
​私は20歳で起業し、千葉県柏市十余二の自宅を事務所に改造することからスタートしました。
​設立当初、世の中はバブル期からその終焉へと向かう最終局面にありましたが、私の会社は順風満帆に急成長を遂げました。
​業容拡大と新卒採用を積極的に進めたため、事務所を毎年拡大・移転する必要がありました。
​柏駅西口近くのマンションを経て、次に移ったのが流鉄流山線平和台駅近くの3階建てビル3階フロアでした。
​その後、隣の空き地に、その事務所よりも2.5倍大きい新築ビルが建設されました。
​そこで私は、隣接するその新しいビルの2階に移転を決めました。
​偶然にも、新しいビルの名前は私のイニシャルと同じで、これを知った時は運命的なものを感じました。事業のさらなる成長を神様が後押ししてくれているのだと、奮起したのを覚えています。
​事業内容は、超音波診断装置のシステム開発から始まり、CTやMRIといった医療系システム開発、さらに自動倉庫のシステム開発へと拡大しました。
​当時はまだパソコンが出始めたばかりで、ワープロ専用機を使っていた時代です。
​新しいビル内では、自動倉庫のシステム開発と並行して「IMSパソコンワープロスクール」を開業しました。
​このスクールは、当時の通商産業省と労働省(現在の経済産業省と厚生労働省などに相当)の二つの省庁からなる検定試験の会場として認定を受け、多くの合格者を輩出しました。
​その当時に流鉄流山線の平和台駅のホームの看板に広告を出し、学校の案内と生徒募集をしていたことを鮮明に覚えています。あの時から約35年が経過しました。
​その後、バブル期の終焉と共にシステム開発事業に区切りをつけ、事業変更を行い土地開発業者となり、つくばエクスプレス(TX)沿線の開発に関わる区画整理事業に携わりました。
​TXの足立区から柏市の柏の葉近辺の工事まで、行政からの依頼を受け行っておりました。
​松戸市、流山市、柏市を含む東葛地域は、まさに私が経営者として礎を築いた大切な土地となっています。
​現在の活動と問題意識
​現在は、重度の視覚障害者となり、大きな組織の経営を行うことは難しくなりました。
​そこで、障害福祉を基軸とした問題解決コンサルタントとして、主にボランティア活動を中心に再スタートを切っています。
​「障害者が社会に普通に暮らせる共生社会を作る」という目標のもと、私は社会起業家として以下の5つの分野における環境整備の推進活動に取り組んでいます。
​歩行の安全確保: 点字ブロックの普及
​駅の安全対策: ホームドアの設置促進と転落防止対策
​情報アクセスの確保: 音声信号機など、聴覚を活用した移動支援機器の整備
​公共空間の利便性向上: 多目的トイレの機能強化と設置場所の周知徹底
​まちづくり: 交通機関や建物における段差解消を中心としたバリアフリー化の推進
リュックを背負った男性視覚障害者が、白杖を持ちながら反対側の手でリールの付いたカードケース(定期券)を自動改札にかざし、通過する画像です。
このような活動をする中で、地元である流鉄流山線の点字ブロックに関する以下の記事を拝見し、今日の話題といたしました。
​東京新聞の記事より:流鉄流山線の点字ブロック設置問題
​流鉄流山線における点字ブロック設置状況について、東京新聞の記事の一部をご紹介します。
​東京新聞 千葉支局 長屋様より、ブログ掲載の許可をいただいております。
​活動の原点と切実な訴え
​記事に登場する武井悦子さんは、特定非営利活動法人 視覚障害者移動支援センターの理事長を務めています。
​武井さんは、2011年1月7日にJR山手線 目白駅でご主人を駅のホームからの転落事故で亡くされました。この悲劇が、二度と転落事故を起こさないという強い決意となり、視覚障害者の安全を守るための活動を始める原点となりました。
​武井悦子理事長たちは、現状の点字ブロックが貼り付け式のビニール製であり、耐久性や安全性に問題があると指摘しています。
​視覚障害者の安全確保のためには、埋め込み式のコンクリートやセラミックのブロックが必要だと要望しています。
​武井さんは、「今は事故が起きていなくても、起きる可能性がないとは言えない」とし、点字ブロックの必要性を強く訴えました。
​記事にみる流鉄流山線の現状
​流鉄流山線は、流山から馬橋(松戸市)間の全6駅中、4駅には日本産業規格(JIS)が定める点字ブロックが設置されています。
​残りの駅のうち、幸谷駅(松戸市)は規格外の幅の狭いブロックしかなく、流山駅は未設置となっています。
​私の人生を支えてくれた流鉄流山線の安全確保は、長年の地域への恩返しでもあります。この記事をきっかけに、視覚障害者が安心して駅を利用できる環境整備が早急に進むことを願っています。
​記事提供:東京新聞 千葉支局 長屋様(掲載許可済み)
​記事URL:https://www.tokyo-np.co.jp/article/450459?rct=chiba
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