【視覚障害者 骨伝導イヤホン音声ガイドによる映画鑑賞「国宝」の評価】

      

【視覚障害者 骨伝導イヤホン音声ガイドによる映画鑑賞「国宝」の評価】

アマゾンで見付けた超格安骨伝導イヤホンの画像です。
昨夜、私は視覚障害者となり初めて骨伝導イヤホンを使い、音声ガイド付きで映画鑑賞をしてきました。鑑賞したのは、吉沢亮さんが主人公の喜久雄を、横浜流星さんがそのライバルである歌舞伎界の御曹司・俊介を演じる映画**『国宝』**です。

障害者割引を利用し、私自身と同行援護のスタッフ1名の計2名で、2,000円で映画を観ることができました。骨伝導イヤホンは音がクリアで、私にとって非常に使いやすかったです。音声ガイドも非常に詳細な説明があり、目が見えなくても映画を楽しめることに喜びを感じました。

糖尿病網膜症から緑内障を併発し、7年前に視覚障害者となり、ここ数ヶ月でほぼ全盲の状態になりました。そのため、スクリーン画面はほとんど見えませんでしたが、音声ガイドのおかげで物語を追うことができました。

正直なところ、クリアに見える世界と暗闇の世界の両方を知っている私にとって、音声ガイドを使用しても、やはり映像を目で見て楽しむ方が絶対に楽しいと感じました。視覚からの情報が8割を占めることを考えると、晴眼者だった頃と比較して、視覚障害者としての映画鑑賞の楽しみは2割程度になってしまうように思います。

それでも、視覚障害者になってから外出する機会が極端に減っていたので、今回の映画鑑賞は気分転換になり、最高の1日になったのは間違いありません。かっこいい主演の男性二人や、脇を固める美しい女性たち、彼らの恋愛模様を、本当は自分の目で見て楽しみたかったです。

舞台は京都の歌舞伎座で、映画の中に出てくるような祇園の高級クラブシーンは、私もよく接待で使用していた場所に似ており、懐かしさを感じました。
糖尿病から視力を喪失するシーンや、足の壊死による切断など、糖尿病の私に関係する重いキーワードが盛り込まれており、仕事のストレスからお酒の量が増えて病魔に落ちる因果関係が明確に描かれていました。
自分の行動と置き換えて、反省させられる事も多かったです。
音声ガイドを使った映画鑑賞について

音声ガイドを使った映画鑑賞は、主に視覚に障害がある方が映画を楽しむための画期的な取り組みです。近年では、健常者の方もコメンタリー(副音声)として利用するなど、その活用方法は広がっています。

音声ガイドとは
音声ガイドは、映画のセリフや効果音だけでは伝わりにくい、視覚的な情報を言葉で説明するものです。例えば、「夜、歩道橋を歩く男性の後ろ姿」「女性が銃を突きつけられている」など、場面設定や登場人物の動き、表情、情景などがナレーションで解説されます。セリフの合間に入るように作られているため、会話などを邪魔せずに、映画の状況をイメージしながら鑑賞することができます。

音声ガイドを利用した映画鑑賞の方法
主に以下の2つのアプリを利用するのが一般的です。

HELLO! MOVIE (ハロー!ムービー)

UDCast (ユーディーキャスト)

どちらも無料で利用できるスマートフォンアプリで、使い方は基本的に共通しています。

利用方法のステップ:

アプリのインストール: App StoreまたはGoogle Playから対応アプリをダウンロードします。

音声ガイドデータのダウンロード: アプリを起動し、鑑賞予定の映画作品を選んで、音声ガイドデータをダウンロードします。自宅などのWi-Fi環境で事前にダウンロードしておくのがおすすめです。

映画館での準備:

イヤホン(有線・Bluetoothどちらも対応)を忘れずに持参します。

映画が始まる前に、アプリの「動作確認」機能でイヤホンやマイクが正常に動作するか確認しておくと安心です。

上映中は、スマートフォンのマイク部分が隠れないように、カバンやポケットから出して使用します。アプリが映画の音を認識して、自動的に音声ガイドが開始されます。

機内モードにしておくことが推奨されています。

音声ガイド対応作品と映画館
多くの新作映画が公開初日から音声ガイドに対応しています。特に「HELLO! MOVIE」は、興行収入10億以上の話題作の多くに対応しています。

全国の主要な映画館(TOHOシネマズ、109シネマズ、イオンシネマなど)で音声ガイドに対応した上映が行われています。

対応作品や上映スケジュール、対応映画館については、各アプリの公式サイトや「映画見にいこ!」などのバリアフリー映画情報サイトで確認できます。

その他
副音声コメンタリー: 一部の作品では、キャストや監督による副音声コメンタリーが提供されており、健常者も映画をより深く楽しむために利用できます。

字幕ガイド: 聴覚に障害のある方向けには、スマートグラスを利用してセリフや効果音を字幕で表示する「字幕ガイド」も提供されています。

音声ガイドは、誰もが映画館で映画を楽しめるようにするための素晴らしい取り組みです。ぜひ、利用してみてはいかがでしょうか。

骨伝導イヤホンの特徴について

骨伝導イヤホンは、従来のイヤホンとは異なるユニークな特徴を持っています。主な特徴は以下の通りです。

1. 音の伝わり方
骨を介して音を伝える: 従来のイヤホンが空気の振動を鼓膜に伝え、内耳で音として認識するのに対し、骨伝導イヤホンは、振動子から発生した音の振動を直接、耳の周りの骨(頬骨など)に伝え、その振動が内耳(蝸牛)に直接届くことで音として認識されます。

鼓膜を介さない: この仕組みにより、鼓膜に負担をかけることなく音を聞くことができます。難聴の方のサポートとしても活用されることがあります。

2. オープンイヤーデザイン(耳を塞がない)
周囲の音が聞こえる: 耳の穴を塞がないため、音楽や通話を聞きながら、同時に周囲の音(車の音、人の呼びかけ、アナウンスなど)も聞くことができます。これにより、ランニングやサイクリングなどのアウトドア活動時や、オフィスでの使用時に安全性が高まります。

圧迫感がない: 耳の中に何かを入れる不快感や圧迫感がなく、長時間使用しても耳が疲れにくいのが特徴です。耳の穴が小さいなど、通常のイヤホンが合わない方にも適しています。

3. その他の特徴
音漏れ: 耳を塞がない構造上、音量を上げると周囲に音が漏れることがあります。電車内など人が多い場所での使用には注意が必要です。

音質: 一般的なイヤホンと比べると、低音の迫力や繊細な音の再現性において劣る傾向があります。しかし、最近では技術の向上により音質が改善されているモデルも増えています。特に、高音や声は比較的クリアに聞こえることが多いです。

防水・防汗性能: スポーツやアウトドアでの使用を想定したモデルが多く、汗や雨に強い防水・防汗性能を備えている製品が多いです。

装着感: 後頭部に回すフレキシブルなバンドと、頬骨に当てる振動子が特徴的なデザインです。軽量で、メガネや帽子と併用しやすいモデルもあります。

ハンズフリー通話: マイクを搭載しているモデルも多く、ハンズフリーで通話が可能です。耳を塞がないため、自分の声が聞こえやすく、スムーズに会話できます。

これらの特徴から、骨伝導イヤホンは「ながら聞き」をしたい方や、耳への負担を減らしたい方、安全性重視で音楽を楽しみたい方などに特に向いていると言えるでしょう。 

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