アイズルームは松戸市が運営するスタートアップ オフィスに拠点を構え、千葉県東葛地域の企業様を対象に、問題解決コンサルタントをしております。

松戸市といえば、日本を代表するドラッグストアチェーン「マツモトキヨシ」。会社の名前と創業者松本清の名前が同じであること、そして彼が会社のトップでありながら、最終的に松戸市長まで務めたという事実は、彼の人生がいかに経営と政治を融合させた壮大なブランド戦略であったかを物語っています。

松本清氏は、市長就任後にお給料を全額返納。さらに「すぐやる課」を創設し、徹底した市民ファーストのサービスを実現しました。この東葛地域を故郷とする私も、彼の偉業には深い敬意と憧れを抱いています。

本日は、この偉大な経営者にして政治家である松本清氏と、彼が松戸の地で産み落とした「マツキヨ」の歴史と未来について深掘りして参ります。

💊 松本清(まつもと きよし)氏の軌跡と「マツキヨ」の現状
1. 松本清の生い立ちと創業
出身地: 1909年(明治42年)、千葉県東葛飾郡湖北村(現・我孫子市)の貧しい農家に生まれる。

立志と修行: 小学校卒業後、薬屋に奉公し、苦学の末に薬剤師の資格を取得。貧困から這い上がり、自らの手で未来を切り拓くという強い信念を抱く。

創業の地: 1932年(昭和7年)、千葉県東葛飾郡小金町(現・松戸市小金)に「松本薬舗」を個人創業。これが「マツモトキヨシ」の原点となる。

2. 政治家としての奇跡と功績、エピソード
政治家への道: 薬局経営の傍ら、1942年に小金町議会議員に当選(2期)。地域住民との密接な関わりの中で、政治家としてのキャリアをスタート。

県議会議員: 1947年に千葉県議会議員に当選。その後、6期にわたり(20年以上)務め、任期中には県議会議長も歴任し、地域と行政に絶大な影響力を持つ政治家へと成長。

松戸市長へ: 1969年、松戸市長に当選。選挙では、自身の名前と会社名を重ねた「清」ブランド戦略を展開し、知名度を最大限に活用した。

給与全額返納: 市長就任直後、公僕としての姿勢を示すため、月給の全額返納を宣言。この潔い行動は、市民の間に大きな感動と信頼を生んだ。

「すぐやる課」創設: 1969年、「市民のために役立つ人のいる所」を合言葉に、市長直属の「すぐやる課」を創設。役所の縦割りを廃し、市民の要望に即座に対応する行政サービスを実現し、「市民ファースト」を体現した。

3. 松本清と奥様との出会いとエピソード
奥様: 松本フク氏。

出会い: 奉公先の紹介で、地元の資産家である大橋家に婿養子として入る。

支援: 奥様の実家である大橋家の経済的な支援が、松本清の薬局開業、そして初期の政治活動を支える大きな力となった。フク氏は彼の事業と公人としての活動を精神的、実務的に献身的にサポートした。

4. マツキヨの企業歴史と現在の最新(2025年の状況)動向
企業変革: 1954年に「有限会社マツモトキヨシ薬店」を設立。1976年にはディスカウントストア業態を導入し、安さと品揃えで急速に成長。小さな薬局から「日本一の薬局チェーン」への奇跡を歩む。

最新動向(2025年の状況):

経営統合: 2021年10月にココカラファイングループと経営統合し、マツキヨココカラ&カンパニーが誕生。売上高1兆円を超える巨大グループとなり、業界の盟主として確固たる地位を築いている。

プライベートブランド(PB): 高品質でデザイン性の高いPB商品(例:matsukiyo)の開発に注力し、商品の独自性と収益性を追求。

DX推進: アプリ・オンラインストアの強化、OMO(Online Merges with Offline)戦略により、デジタルとリアルを融合させた新しい顧客体験を提供している。

5. ドラッグストアの今後の未来について
地域医療の核へ: 薬の販売だけでなく、健康相談、処方箋対応、予防医療など、専門性の高い「ヘルスケアのプラットフォーム」としての役割が強化される。

生活インフラ化: 食品や日用品を強化し、スーパーやコンビニの機能も持つ「近隣型万能店舗」として、地域生活の欠かせないインフラとなる。

パーソナル化: 購買データを活用し、一人ひとりの健康状態やニーズに合わせた商品・サービスを提案するパーソナルヘルスケアが主流となる。

🤝 志を継ぎ、松戸の光を再び灯す
松本清氏の人生は、貧しい幼少期から、日本を代表する企業と、市民ファーストの行政サービスを創り上げたという、まさに驚異的な物語です。

起業家としての「まず、やってみる」という大胆な行動力と先見性。政治家としての私財を投げ打ってでも奉仕する、利他の精神。彼は、経営と政治、それぞれの分野で、理想的なリーダーシップを体現しました。

私たちアイズルームは、同じ千葉県東葛地域に根付き、事業を行う者として、松本清氏が残したこの「企業マインド」と「社会貢献性」こそ、現代の松戸市が再び輝きを取り戻すための灯火であると確信しています。

偉大な先達の背中を追いかけ、彼の「すぐやる」精神を受け継ぎます。目の前にある地域企業の課題に対し、迅速かつ徹底的な問題解決に取り組み、地域社会への貢献を最優先とします。

松本清氏がこの松戸市に懸けた情熱と志を、私たちが次の世代へと受け継ぎ、現在の厳しい状況にある松戸市を、彼が活躍していた時代のように活気あふれる姿へと必ず復活させる。

それが、この地で事業を営む私たちの揺るぎない決意です。この東葛地域から、再び希望に満ちた成功の物語を創り上げていくことを、読者の皆様にお約束します。