れいわ新選組参議院議員 木村英子氏 脳性麻痺による重度障害者が会見している画像です。
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重度障害者 木村英子氏の当選解説と意義

れいわ新選組の木村英子氏の当選は、日本の政治において非常に画期的な出来事であり、重度障害者の社会参加と政治への影響力という点で大きな注目を集めました。彼女の当選について詳しく解説します。

1. 木村英子氏のプロフィールと背景
木村英子氏は、生まれつき重度の脳性まひがあり、電動車椅子を使用し、常時介助が必要な重度障害者です。長年にわたり障害者運動に携わり、障害者の自立生活支援や、施設ではなく地域で暮らすことを求める「地域移行」の推進に尽力してきました。

2. 2019年参議院選挙での当選
木村英子氏が初めて国会議員に当選したのは、2019年の参議院選挙です。この選挙でれいわ新選組は、重度障害を持つ候補者を「特定枠」として擁立するという、それまでの政党にはない戦略をとりました。

特定枠とは: 公職選挙法における比例代表制の特例として、政党があらかじめ名簿の順位を定めて上位に記載することで、得票数に関わらず優先的に当選させることができる制度です。これは、特定の候補者を確実に当選させたい場合に用いられます。

れいわ新選組の戦略: 山本太郎代表率いるれいわ新選組は、木村英子氏とALS患者の舩後靖彦氏の2名を特定枠として擁立しました。これは、既存の政治では声が届きにくい重度障害者の声を国会に届けるという強いメッセージでした。

当選のインパクト: 木村氏と舩後氏の当選は、日本の国政史上初めて重度障害を持つ国会議員が誕生するという歴史的な出来事でした。これにより、障害者の社会参加、合理的配慮の義務化、介護制度の充実など、これまで置き去りにされがちだった課題が、国会で本格的に議論されるきっかけとなりました。

3. 国会議員としての活動と課題
当選後、木村英子氏は国会議員として様々な活動を展開しました。

「合理的配慮」の実現: 重度障害者である木村氏と舩後氏が国会で活動するためには、国会施設のバリアフリー化や、介助者の常駐など、様々な「合理的配慮」が必要となりました。これは、日本社会全体の「合理的配慮」のあり方を問うことにも繋がり、実際に新幹線の車椅子スペースの拡充や、住宅差別是正などの実績を重ねてきました。

障害者政策への提言: 自身の経験に基づき、重度訪問介護の利用拡大、障害者の選挙活動における規制の見直し、地域で障害者が安心して暮らせるための介護保証やバリアフリーの推進など、具体的な政策提言を行ってきました。

直面した課題: 重度障害者が政治活動や選挙活動を行う上での厚労省告示による規制など、依然として多くの障壁があることも明らかになりました。

4. 2025年参議院選挙での再選
木村英子氏が2025年参議院選挙の比例代表で再選を果たしました。

特定枠なしでの再選: 2019年の選挙では特定枠を利用して当選しましたが、今回は特定枠を使わずに再選を果たしたとのことです。これは、彼女のこれまでの活動や、れいわ新選組が重度障害者の政治参加を訴え続けてきたことが、国民に一定の支持を得たことを示唆しています。

今後の期待: 再び国会の場で重度障害当事者として活動することで、障害者を取り巻く様々な課題に対する国民の理解を深め、より実効性のある政策が推進されることが期待されます。

木村英子氏の当選は、単なる一候補者の当選にとどまらず、多様な人々が社会参加し、政治に声を届けることの重要性を強く示しています。そして、障害者だけでなく、すべての人にとって生きやすい社会を実現するための議論を深めるきっかけを与え続けています。

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