【世界陸上で活躍するアスリートたちと障害福祉の今】

アイズルームは障害福祉をテーマとしたブログを毎日配信しております。障害のある方の生活を豊かにすることを企業理念に掲げ、活動を行っています。今回は、世界陸上という大きな舞台で活躍するアスリートの姿から、勇気と感動についてお伝えしたいと思います。
逆境を乗り越える勇姿
本日、世界陸上の舞台で円盤投げの予選が行われました。残念ながら日本代表の湯上剛輝(ゆがみ まさてる)選手は予選敗退となりました。
主な経歴と実績は以下の通りです。
自己ベスト: 64m48(2025年4月、アメリカ・オクラホマでの競技会で記録。この記録は日本記録であり、世界ろう記録でもあります。)
経歴:
生まれつき両耳がほとんど聞こえない先天性難聴で、小学6年時に人工内耳を埋め込む手術を受けています。
中学校で陸上競技を始め、高校から円盤投げに取り組み始めました。
中京大学に進学し、元オリンピック選手の室伏重信コーチの指導を受けました。
2017年のサムスンデフリンピックで銀メダルを獲得。
2018年には日本選手権で優勝し、当時の日本記録を3度更新しました。
2025年には日本新記録となる64m48をマークし、同年のアジア選手権では34年ぶりとなる銀メダルを獲得しました。
聴覚に障害があるため、試合では体外装置を外し、”無音”の世界で競技に臨むことで集中力が増すと語っています。
身長182cmという、海外の選手と比べると決して大きくはない体格ですが、鍛え上げられた肉体と、ベンチプレスで相当な重量を上げる圧倒的なパワーを持っています。予選では19位という結果でしたが、その力強い投てきは、多くの人々に感動を与えました。
この日、スタンドには100人を超える聴覚に障害のある子どもたちが応援に駆けつけました。湯上選手は彼らにとって、まさに希望の星です。声援が聞こえなくても、彼らの熱い応援はきっと湯上選手に届いていたことでしょう。
障害を抱えながら挑む選手たち
過去の世界陸上には、湯上選手以外にも、障害を抱えながら一般の選手たちと同じ舞台で戦うアスリートがいました。
義足の選手が走り幅跳びに出場したり、様々な競技で選手たちが自身の持つ困難を乗り越え、最高のパフォーマンスを目指しています。彼らは、パラリンピックという枠を超え、一般大会で自身の能力を証明することで、多くの人々に勇気を与えています。
湯上選手は、会社勤めをしながら競技を続けているそうです。仕事と競技を両立させながら世界の舞台で戦う姿は、私たちに多くのことを教えてくれます。
スポーツは、どんな人も公平に挑戦できる場所です。私たちは、彼らのようなアスリートの活躍を通じて、障害があっても夢を追い続けることができる社会の実現を願っています。
アイズルームは、これからも障害のある方々が自分らしく生きられるよう、様々な情報発信を続けてまいります。