【84歳の影が落とす「世代交代」の遅れと「弱者切り捨て」の懸念:自民党総裁選から透ける日本政治・経済・福祉の深層と未来への提言・蓋を開けてみれば逆転勝利!「麻生氏の画策」と「世代交代」の遅延】

      

【84歳の影が落とす「世代交代」の遅れと「弱者切り捨て」の懸念:自民党総裁選から透ける日本政治・経済・福祉の深層と未来への提言・蓋を開けてみれば逆転勝利!「麻生氏の画策」と「世代交代」の遅延】

自民党の政治家 高市早苗氏の笑顔の写真です。

自民党総裁選、多くの方がご存知の通り、ほとんどのマスメディアは小泉進次郎氏が勝利すると予想していました。私も正直、小泉氏を応援していました。しかし、予想に反し、麻生太郎氏(84歳)の画策があったとされる中で、高市早苗氏(64歳)が勝利を収めました。

普通ならば、65歳から年金受給が始まる年齢であり、一般企業であれば定年を迎える年齢です。一方、小泉氏は44歳。この年齢差を考えると、日本の政権における世代交代が大きく遅れてしまったと言わざるを得ません。

高市氏の「庶民感覚」と決選投票スピーチの明暗
高市氏は親が政治家ではないため、二世議員ではありません。その点で、政治家の家系に生まれた小泉氏よりも、富裕層育ちではなく、庶民感覚があるのではないかと推測されます。

決選投票になった際の最後のスピーチでも、小泉氏が弱者への言及を避けたのに対し、高市氏の方が優れた内容でした。特に高市氏は、介護や医療問題について言及してくれたことは、多くの国民にとって心強いものでした。年金問題についても話されていたと記憶しています。

アイズルームのブログでは、この二人に決選投票がなることは事前に予測しており、高市氏と小泉氏の特集を組んでいました。過去のブログもぜひご覧いただき、お二人の方についてより深く考察していただければ幸いです。

政治家の資質と個人の好みを超えて:弱者への視点
個人的な感情ではありますが、私は関西人が苦手です。ましてや高市氏は熱心な阪神ファンであり、どぎつい関西弁にも少々違和感を覚えます。しかし、このような個人的な好みは政治家の資質には全く関係ありません。

私が最も重要視する問題は、弱者への視点と政策です。

小泉氏は政治家の家系に生まれ、幼い時からエリート教育を受け、お金に困った経験や、病気で生死を彷徨った経験もないと推察されます。また、カップラーメンやインスタントラーメンが食事の主体だったこともないでしょう。弱者に関する話が一切なかったスピーチは、そうした出自や経験の差が表れているのではないでしょうか。

現在の日本は、実に6人に1人が貧困という深刻な状況です。最もひどいのは母子家庭で、50%が貧困にあります。政治は、まずこの現実と向き合うべきです。

崩壊寸前の年金・福祉制度と喫緊の政策転換
年金制度に関しても、厚生年金の平均受給額は約14万円ですが、国民年金(基礎年金)は満額受給できても約7万円です。7万円では生活は破綻します。

政府は、ただちに全国民を厚生年金に加入させる政策に転換すべきです。この転換がなければ、貯蓄ができなかった国民年金だけの高齢者の全てが生活保護を受ける形となり、生活保護の制度自体がパンクしてしまいます。

また、年金の男女間格差が平均で約5万円あることも重大な問題です。女性は主婦になったり、子育てをしたり、男女不平等による収入格差もあり、男性よりも平均して年金の金額が少ないにもかかわらず、男性よりも長生きします。この男女間の年金格差を是正することは急務です。

富裕層への課税強化と医療・介護現場の救済
税制制度は、持っている方から取るしかありません。ようやく、ある一定の条件を満たした場合、高齢者の医療費自己負担が2割となる改正がなされましたが、これではまだ不十分です。

貯蓄がある富裕層の高齢者に関しては、自己負担を直ちに3割に引き上げるべきです。その増収分を保険料に手厚く回し、崩壊している医療と介護の現場を、賃上げも含めて救済する必要があります。

政府は、国民の資産や貯蓄を正確に把握し、生活に困窮している方にはきちんとした手当をし、富裕層からはそれ相応の税金や福祉財源を徴収するという、公平で実効性のある制度設計を行う必要があります。

経済活性化と「箱物行政」の失敗の連鎖
福祉財源の確保と同時に、経済の活性化も不可欠です。

政府は、どの産業をどのように伸ばしていくかについて、トヨタ社長、ユニクロ社長、キーエンス社長、ソフトバンク社長など、グローバルな企業の経営者の意見を真摯に聞き、日本の育成戦略を考えるべきです。

日本の政府系ファンドが投資した沖縄県のテーマパーク「ジャングリア沖縄」や、コンサルティング会社「刀」(株式会社 刀)などは、大きな累積赤字を出しており、最近の政府系コンサルティング事業の多くが失敗しています。このような不安定な企業に、政府系から数十億円という国民の税金が流れている現状は問題です。ジャングリア沖縄の問題に関しては、過去のブログでも特集していますので、「刀」という問題企業も含めてご覧ください。

政府が加担する事業は、「箱物」ばかり作り、失敗の連鎖を生んでいます。そもそも、政治家には産業の将来を見通す力があるのでしょうか?

かつて、竹中平蔵氏のような方を信頼して行われた派遣規制の解除が、現在の非正規労働者問題を生み出しました。その張本人は、最近までその派遣会社の役員だったとされています。

政治資金の透明化と企業・団体献金の廃止
政治献金も含め、企業は自社にメリットがなければ政治家に近寄ってこないし、献金もしません。

高市氏には、企業及び団体献金の廃止を強く求めます。それができないのであれば、せめて1円から全ての情報を、一般企業と同じように毎年公開する厳しさが必要です。

高市氏は、パーティー収入などのグレーな活動はないと聞いております。しかし、旧安倍派グループに属していた高市氏は、パーティー裏金議員を優遇するのではないかという懸念があります。もしそうなれば、その点が突かれてまた選挙で負けてしまいます。

全国民から政治家はコーヒー1杯分の政党交付金をもらっています。企業・団体献金は、直ちになくすべきです。この問題に唯一甘いのが国民民主党であり、不倫問題を起こした玉木雄一郎代表と手を組んで政治を進めていくのか、この先の手腕を見てみたいものです。

世代交代の必要性
麻生氏はすでに84歳。政治家の力を利用してセメント事業で相当儲けたようです。そんなに稼いでも仕方ないので、定番のおしゃれなハットをかぶり、高級ホテルでカクテルを飲んで永田町を見守るだけにしてほしいと願います。

私も20年前、建設業界の経営をしていた時、麻生先生と高級ホテルでよくお会いしました。麻生先生も私も、もう少し動けて若かった時代です。

経済も政治も、世代交代が必要です。

私は早く小泉氏の時代が来ることを望んでいます。それは、他に良い政治家が見当たらないため、せめて世代交代だけでも進めたいと考えているからです。

私の会社は、障害者、難病患者、高齢者といった方たちが活躍しています。これは、政治の世界とは違い、社会貢献を含めたビジネスモデルだからこそ成り立っているのです。

高市氏さんのことを応援し、より良い日本になることをアイズルームは願っています。

本文章には、私の個人的な意見が多く含まれています。

私は視覚障害者であるため、情報の正確性には若干の齟齬がある可能性がありますので、ご留意ください。