私たちは今、2027年度（令和9年度）に予定されている障害福祉サービス等報酬改定という、B型事業所の存続に関わる大きな転換点に直面しています。この改定は、単なる報酬単価の変更に留まらず、事業所の経営方針と支援のあり方そのものを根本から見直すことを強く求めています。

旧来の運営モデルのままでは、事業の継続は極めて困難になるでしょう。今こそ、経営者としてこの変化を正面から受け止め、「生き残るための戦略」へと舵を切る必要があります。

アイズルームの基本理念：健全な経営こそが未来を創る
アイズルームの基本理念は、「障害者の方が普通に社会に溶け込み、就労できること」を心から願うことです。その実現のためには、「経営感覚をお持ちであり、尚且つ社会貢献にも即した健全なB型事業所が生き残ること」が不可欠だと考えます。

利用者の皆さんが誇りを持って働ける環境、そして職員の方々が安心して支援に専念できる基盤。これらは盤石な経営基盤があって初めて成り立ちます。アイズルームは、そのための戦略的なお手伝いをしたいと心から願っております。

現状分析：厚生労働省が示す「当たり前の経営」との乖離
今回の改革の背後には、B型事業所に対する国からの強いメッセージが込められています。それは、「一般企業としての生産性」を意識した運営への転換です。

事業所としての「最低ライン」＝利用者一人当たり月額工賃6.6万円
現在、厚生労働省が示唆する工賃目標は、現状の全国平均工賃（約2万円台）を大きく引き上げ、「利用者一人当たり月額6.6万円以上」という水準を実質的な最低目標として議論が進んでいます。これは、利用者が自立した生活を送るための経済基盤を構築することを目指す、極めて重要な指標です。

なぜこの水準の工賃達成に「生産性」が必要なのか？

工賃との関係：月額6.6万円以上の工賃を安定的に利用者へ支払うためには、事業所として「利用者一人当たり年間売上80万円（月換算で約6.6万円）」という高い生産性を確保することが必要となります。（※工賃支給率などを加味した目安です。）

一般企業との比較：一般企業では、社員に月30万円程度の給与を支払うためには、最低でもその2～3倍、つまり一人当たり年間80万円～100万円以上の売上（粗利益）を生み出すことが「当たり前」の経営感覚です。

福祉サービスの特殊性：B型事業所は、一般企業では難しい方が通う場であり、福祉的な支援を提供しているため、一律の比較はできません。しかし、国は「働く場」としての機能に焦点を当てた場合、現在の多くの事業所の生産性が、一般企業の「当たり前」から大きく乖離しているという問題を共有したいのです。

この高い工賃目標達成の裏付けとなる「利用者一人当たり年間売上80万円」の生産性が確保できない事業所は、今後、報酬上の減算や制度的な機能整理の対象となるリスクが極めて高まります。

経営改善の方向性：生き残りのための戦略的転換
2027年を乗り越え、持続的に事業を継続するためには、以下の3つの柱で経営を大胆に見直す必要があります。

1. 生産性を追求する「工賃向上」戦略
作業の選定と単価の適正化：付加価値の高い作業や、地域企業からの安定的な受託作業の獲得に注力します。低単価な作業からの脱却が必須です。

設備投資とICT化：生産性を飛躍的に高める設備（作業機械、効率的なツール）や、勤怠管理・事務作業を効率化するICTツールの導入を検討します。

プロフェッショナルな人材育成：支援員が「作業指導のプロ」「品質管理のプロ」となるための研修を実施し、工賃を生み出す支援の質を高めます。

2. 求められる機能に特化する「支援の質の向上」戦略
2027年改定の大きな焦点は、「就労支援（生産活動）」と「日中活動（居場所）」の機能整理です。

事業所の「機能」を明確化：私たちの事業所は「一般就労に近い生産性を目指す場所」なのか、「社会参加や生活基盤の維持を主目的とした居場所」なのか、経営者としてその機能を明確に定義し、支援計画と作業内容に反映させます。

就労選択支援との連携強化：2025年10月からB型新規利用者への原則利用が始まる「就労選択支援」を活かし、利用者の適性やニーズを正確に把握し、ミスマッチのない支援に繋げます。

3. 効率を極める「運営体制の構築」戦略
業務プロセスの徹底的な見直し：ムダな事務作業や重複作業を洗い出し、人員配置の最適化を図ります。

地域資源との連携強化：地域企業や他の福祉サービス機関と連携し、事業所の運営に必要なリソース（作業、人材、情報）を効率的に確保します。

アイズルームのまとめ：完全成功報酬で挑む、あなたの事業所の「黒字化」
2027年報酬改定は、B型事業所の経営者に、真の経営力を問うています。

アイズルームは、この厳しい時代を共に乗り越える覚悟を持っています。そのため、私たちのコンサルティングは、完全成功報酬型を採用しています。現在赤字で苦しむB型事業所様に関しては、黒字化が達成できるまでコンサルティングフィーは一切いただきません。

この変化をチャンスと捉え、「当たり前の経営」を実現し、利用者様のより良い未来を創り出すため、アイズルームは全力で皆様の経営革新をサポートいたします。

事業所の経営改善、工賃向上戦略についてご相談がある方は、ぜひアイズルームまでお問い合わせください。

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