【多様性のある社会を目指して・LGBTQと共生社会】
多様な意見を取り入れ、国際感覚を保つため、スタッフの採用もさまざまな背景を持つ方々をその方に合った働き方で受け入れています。
今日のテーマは、LGBTQと共生社会です。多様性を受け入れ、すべての人にとって生きやすい社会を築くために、LGBTQについて一緒に考えていきましょう。
LGBTQとは何か?
LGBTQは、性的少数者(セクシュアル・マイノリティ)を総称する言葉の一つで、以下の頭文字から成り立っています。
L:レズビアン(Lesbian) – 女性を好きになる女性
G:ゲイ(Gay) – 男性を好きになる男性
B:バイセクシュアル(Bisexual) – 女性も男性も好きになる人
T:トランスジェンダー(Transgender) – 性的自認と生まれた時に割り当てられた性が一致しない人
Q:クィア(Queer)/クエスチョニング(Questioning) – 性的指向や性自認を定めていない人、またはあえて定義しない人
これらの頭文字に「+(プラス)」を加えて、多様なセクシュアリティ全体を表現することもあります。LGBTQは、単に恋愛の対象が誰かという「性的指向」だけでなく、自分自身の性別をどう認識しているかという「性自認」も含まれる、多様な性のあり方を指し示しています。
国際社会と日本におけるLGBTQへの取り組み
国際社会の動向
国際社会では、LGBTQの権利を基本的人権として捉え、保護する動きが広がっています。国連の「世界人権宣言」は、「すべての人には生まれながらにして自由であり、尊厳と権利において平等である」と定めており、性的指向や性自認に基づく差別もこれに反すると考えられています。
多くの国では、同性婚の法制化や、性的指向・性自認に基づく差別を禁止する法律が制定されています。しかし、一方で、一部の国では未だに同性愛が犯罪とされ、投獄や死刑の対象になるなど、人権侵害が深刻な問題となっています。
日本における現状と課題
日本はG7の中で唯一、同性婚を法的に認めていない国です。憲法24条の「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立する」という文言の解釈を巡り、同性婚を認めないことは憲法違反であるという訴訟が各地で起きており、一部の裁判所では違憲判決も出ています。
また、法律や制度が未整備なため、賃貸住宅の契約、パートナーの入院時の面会や手術同意、相続など、異性カップルには当たり前に保障されている権利が同性カップルには認められず、多くの困難に直面しています。
しかし、全国的な動きとして、多くの地方自治体がパートナーシップ宣誓制度を導入しています。これは法的な効力はないものの、同性カップルがパートナーシップを宣誓することで、自治体が発行する証明書に基づき、公営住宅への入居申し込みや病院での面会といった行政サービスを一部利用できるようになるものです。この制度は日本全体の人口の9割以上をカバーするまで広がり、社会の理解と取り組みが進んでいることを示しています。
寛容な社会を築くために必要な対策
LGBTQの人々が安心して暮らせる社会を実現するためには、以下のような対策が必要です。
法整備の推進: 同性婚の法制化や、性的指向・性自認に基づく差別を禁止する法律を国として制定することが不可欠です。これにより、LGBTQの人々の権利が法的に保障され、社会全体に平等な価値観が浸透します。
教育と啓発活動: 学校教育や社会人向けの研修を通じて、多様な性のあり方についての正しい知識を広めることが重要です。無知や誤解から生まれる偏見をなくすことで、寛容な社会が育まれます。
企業や団体の取り組み: 職場における差別の禁止、同性パートナーを配偶者とみなす福利厚生制度の導入など、企業や団体が主体的にダイバーシティ&インクルージョンを推進することが求められます。
当事者への支援: カミングアウト(自らの性的指向や性自認を公にすること)への不安、賃貸住宅の契約や医療機関での対応など、当事者が直面する具体的な困難を解決するための支援体制を強化する必要があります。
賃貸契約やパートナーとの結婚における課題
賃貸物件の契約
同性カップルが二人で賃貸住宅を借りようとする際、「同性カップルは不可」として入居を断られるケースがしばしば発生しています。これは、同性カップルの関係性を家族として認識してもらえないことや、差別的な偏見が背景にあるためです。
前述のパートナーシップ宣誓制度を利用することで、一部の不動産会社や大家は契約に応じてくれる場合がありますが、法的な義務ではないため、保証されるものではありません。
パートナーとの結婚と法的な問題
現在の日本の法律では、同性同士は婚姻できません。このため、同性カップルは、異性カップルであれば自動的に得られる以下の様な法的権利や保護を受けられません。
財産分与や相続: パートナーが亡くなった際、配偶者として財産を相続することができません。
子の親権: 同性カップルが養子を迎えたり、パートナーの子を育てる場合でも、共同で親権を持つことが法的に認められません。
税制上の優遇: 配偶者控除や相続税の優遇など、結婚していることが前提の税制上の恩恵を受けられません。
医療における同意: パートナーの入院時や手術の同意書にサインすることが認められないケースがあります。
これらの課題は、日々の生活に大きな影響を与え、LGBTQの人々が安心して将来を設計する上で大きな障壁となっています。多様な性を持つ人々が平等な権利を享受できる社会を目指すためには、法的な枠組みを見直すことが急務です。