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アイズルーム代表の私は、全身麻酔での手術後に不眠症を経験しました。不眠の辛さは、心身ともに大きな負担となります。そして、日々の生活の中で多くの悩みを抱えている人にとって、不眠症は切り離せない問題かもしれません。

今回は、現代社会を生きる私たちが直面する不眠症について、そのメカニズムから解決策まで、医療論文の知見も交えながら掘り下げていきます。

なぜ不眠症は起きるのか?そのメカニズム
不眠症は、ただ単に「眠れない」というだけでなく、様々な要因が複雑に絡み合って起こる症状です。主に以下の3つの要素が影響し合っていると考えられています。

1. 身体的要因
痛み、かゆみ、頻尿、呼吸器疾患(睡眠時無呼吸症候群など)、さらには薬の副作用などが挙げられます。私のように、手術後の身体的なストレスや、麻酔の影響も不眠の一因となることがあります。

2. 心理的要因
仕事や人間関係の悩み、金銭的な不安、将来への漠然とした不安など、精神的なストレスは睡眠を妨げる最大の要因です。脳が常に緊張状態にあると、心身を休めるための睡眠モードに切り替えることが難しくなります。

3. 環境要因
騒音、光、温度、湿度といった寝室環境のほか、時差ボケや不規則な勤務時間も睡眠リズムを乱します。近年は、スマートフォンやPCの使いすぎによるブルーライトの影響も指摘されており、社会的・環境的要因が不眠症を引き起こすケースが増えています。

これらの要因が脳の覚醒システムと睡眠システムのバランスを崩すことで、入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒といった不眠症の症状が現れます。特に、不安やストレスが不眠を引き起こし、その不眠がさらに不安を増大させるという負のループに陥ることが多いのです。

不眠症が引き起こす病気のリスク
不眠症は単なる睡眠不足にとどまらず、心身に深刻な影響を及ぼし、様々な病気のリスクを高めることが明らかになっています。

精神疾患:
不眠症は、うつ病や不安障害と密接に関係しています。不眠症が原因でこれらの精神疾患を発症することもあれば、逆にうつ病や不安障害の症状として不眠が現れることもあります。2014年の論文「不眠症とうつ病:リスクの相互作用」では、不眠症を抱える人は、そうでない人と比べてうつ病を発症するリスクが数倍高いと報告されています。

生活習慣病:
睡眠不足は、食欲を増進させるホルモン「グレリン」の分泌を増やし、食欲を抑制するホルモン「レプチン」の分泌を減らすため、肥満のリスクを高めます。また、血糖値のコントロールを悪化させ、糖尿病や高血圧、さらには心臓病や脳卒中のリスクも上昇させます。

免疫機能の低下:
睡眠は、体の修復と免疫システムの維持に不可欠です。睡眠不足が続くと、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。

複雑な社会と不眠症の関わり
近年、社会の複雑化や猛暑といった環境の変化が、不眠症に拍車をかけています。

ストレスフルな社会:
仕事の多様化、情報過多、SNSでの人間関係など、現代社会には絶え間ないストレス要因が存在します。特に企業コンサルティングに携わる私の元には、様々な悩みを抱えた方が訪れますが、その多くが不眠に悩んでいます。これは、社会の複雑さが個人の精神的な負担となり、睡眠の質を低下させている一例と言えるでしょう。

猛暑の影響:
猛暑は体温調節機能を狂わせ、睡眠を妨げます。通常、睡眠中は深部体温が下がることで眠りが深くなりますが、暑さで体温が下がらないと寝苦しく、熟睡できません。

不眠症を解決するためのアドバイスと治療方法
不眠症の解決には、薬物療法だけでなく、生活習慣の改善と、根本的な原因へのアプローチが不可欠です。

1. 睡眠環境と習慣の見直し

寝室を快適に:
適切な室温(25〜26℃が目安)と湿度を保ち、遮光カーテンなどで光を遮断しましょう。

寝る前の行動:
寝る2〜3時間前には入浴を済ませ、体温が下がるタイミングで布団に入るのが理想的です。また、就寝前のスマホやPCの使用は避け、リラックスできる読書や音楽鑑賞などに切り替えましょう。

決まった時間に起きる:
休日の寝だめは睡眠リズムを乱すため、毎日同じ時間に起きることを心がけましょう。

2. 治療方法

薬物療法:
私が服用している睡眠薬は、不眠の苦痛を和らげるための有効な手段です。ただし、自己判断での増量や中止はせず、必ず医師の指示に従ってください。

非薬物療法(認知行動療法など):
薬に頼るだけでなく、不眠に対する間違った認識や不安を修正し、良い睡眠習慣を身につける認知行動療法が有効とされています。これは、睡眠日誌をつけたり、睡眠に関する知識を深めたりしながら、不眠の根本原因にアプローチする治療法です。

2015年の医学雑誌『Lancet』に掲載されたメタアナリシスでは、不眠症の治療において、認知行動療法は薬物療法と同等、あるいはそれ以上の効果があることが示唆されています。

不眠症は、一人で抱え込まず、専門家への相談が重要です。病院では、眠れない原因を特定し、その人に合った治療法を提案してくれます。

不眠症は、現代社会を生きる多くの人にとって身近な問題です。しかし、適切な知識とケアによって、克服することができます。

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