【衝撃の首相指名選挙が暴いた「日本政治の構造的欠陥」と「野党の決定的な弱さ」・今こそ東京一極集中を打ち破り、日本列島五分割で「失われた35年」を終わらせる時 《はじめに》政権の行方を決めた、あの日の舞台裏】
先日、国会の焦点となっていた首相指名選挙の結果は、単なる票の数字以上に、現在の日本政治の裏側と、未来への課題を色濃く映し出すものとなりました。
「政治とカネ」の問題が渦巻く中、国民が本当に望むのは、未来を切り拓く実行力とビジョンです。今回の選挙結果から見えた事実と、その裏側で蠢いた政局の動き、そして私たちが本気で取り組むべき日本の構造問題について、深く切り込んでいきます。
首相指名選挙の結果と動向
衆参両院で行われた首相指名選挙の要点は以下の通りです。
衆議院の指名選挙結果
投票総数465票のうち、自民党の高市早苗氏が237票を獲得し、立憲民主党の野田佳彦氏(149票)を上回り、勝利しました。
参議院の指名選挙結果
参議院では、高市氏が123票を獲得し、決選投票でも125票を得ています。
野党連合失敗の「決定的な敗因」はどこにあったのか
今回の選挙の裏側で、政権交代を目指す野党連合の動きは、結局、水の泡と消えました。
立憲民主党の安住幹事長らが中心となり、立憲、国民民主党、日本維新の会による三党連携が水面下で画策されました。しかし、この壮大な計画は、国民民主党の玉木雄一郎代表の「決断力のなさ」と「政権を本気で取る覚悟の欠如」によって露呈し、失敗に終わったと断言せざるを得ません。
「首相になるチャンスがある」と口にしつつ、玉木代表は自民党と野党連合、双方から都合の良い話を聞くかのように振る舞い、たった21議席の少数零細政党の代表でありながら、あたかも政局の主人公であるかのように立ち回ろうとしました。
もし、玉木代表が本気で「現役世代の手取りを増やす」政策を実現しようと、政権を奪う覚悟で動いていれば、今回のような自民党と日本維新の会の連携ではなく、野党側が結束し、国民の期待に応える政策を実現できたはずです。
結果は、「所詮野党は野党」と言われても仕方がない、実行力がなく、大事な局面で結束できない弱い体質を露呈する形となりました。この決定的な機会を逃せば、「十数年に一度のチャンスを逃し、いつまでたっても政権を獲ることができない」という立憲民主党の野田代表の危機感こそが、最も現実を突いていたと言えるでしょう。
その裏で進む「自民・維新」急接近の意味
野党が足並みを乱す裏側では、自民党と日本維新の会が急接近し、日本の未来を動かすための真剣な議論を重ねていました。皮肉にも、野党が政権を奪い取るチャンスを逃した結果、日本初の女性首相誕生というジェンダー平等の促進にもつながる可能性を残す、という形での決着となりました。
私は、政局もビジネスも、「ここだ!」という時に一気に攻め、天下を取る決断と実行力がなければ、一生、うだつの上がらない組織で終わってしまうと考えます。時の流れとチャンスは頻繁に来るものではありません。
また、政党の体質にも目を向ける必要があります。表向きは「企業献金・団体献金反対」を叫びながら、その実、献金を受け取っている政党が多い中、日本維新の会は、すでにこれらの献金を全て禁止しています。
そして、公明党が連立を外れた(または、距離を置いた)背景にある「政治とカネ」の問題以上に、政治と宗教の分離について、私たちは深く考える必要があります。創価学会を問題視するわけではありませんが、特定の宗教が単一の支持母体であるという構造は、民主主義の根幹である政教分離の精神から逸脱していると見なさざるを得ません。
日本の未来を賭けた提言:東京一極集中を打破せよ
玉木代表の「現役世代の手取りを増やす」という政策は重要ですが、現役世代だけが厳しいわけではありません。国民全体に目を向けた、より大胆な構造改革が必要です。
その一つが、長きにわたり日本経済を停滞させてきた「東京一極集中」の打破です。
現在の東京都心部の株高と不動産バブルは、近々、音を立てて崩壊する危険性を内包しています。中国、香港、カナダと続いた不動産高騰のバブル崩壊の連鎖は、次に東京に来ると見るべきです。疲弊した経済にもかかわらず、株価だけが異常な高騰を見せ、恐ろしいことに東京都心部の新築高級マンションの約7割が空き家という投資家による「マネーゲーム」の対象となっています。水面下で、都心マンションの価格下落のカウントダウンは進んでいると私は確信しています。
日本が「失われた35年」を取り戻すための経済起爆剤として、私は大胆な「日本列島五分割による副都心構想」を提言します。
大阪(関西):「西日本経済の中心」として、特に震災や有事、東京が壊滅した場合に機能する「代替首都・防災拠点」の役割を担い、西日本の経済活力を牽引する。
札幌:北海道・東北を担う「北方経済の拠点」として、食料供給やエネルギー開発などの戦略的な機能を集約する。
仙台:広域東北圏の「災害対策・復興支援拠点」として、防災・危機管理機能を強化し、東北地方の安定と発展を支える。
福岡:九州・アジアへの窓口となる「国際ビジネス・玄関口拠点」として、アジア諸国との経済連携を強化し、外資や観光需要を取り込む。
東京:「グローバル金融・ITの特区」として、中央集権的な機能を分散・スリム化し、より国際競争力の高い分野に特化する。
この五ヶ所に都市機能を持たせ、東京の中央集権的な機能を分散することで、各地域に新たな需要と雇用を生み出し、日本全体を強く、しなやかにすることが可能です。東京だけの一極集中は日本のためにならず、これこそが、将来のリスクから日本を守る、真の国家戦略です。
【EYESROOMの提言】読者の皆様と共に、インクルーシブな未来へ
話が首相指名選挙から不動産バブル崩壊、そして日本の構造改革へと移ってしまいましたが、これらはすべて、私たちが目指す「より良い日本」という一つの目標につながっています。
EYESROOMは、障害者と生活困窮者が普通に暮らせるインクルーシブな社会を作り上げるため、今回のような政治や経済の視点から問題提起を行い、課題解決に取り組んでおります。
私たちは小さい組織ではありますが、中小企業の問題解決コンサルタントとして、毎日クライアント先をコツコツと回り、伴走型支援で問題解決に当たっています。
皆様と共により良い日本にしたいと考えておりますので、このブログで問題提起した内容について、ぜひ皆様も議論し、考えてみてください。今後も、私たちの提言に耳を傾けていただけると幸いです。