【視覚障がい者が直面するトイレ問題から見えてくる、真の「ユニバーサルデザイン」とは何か】
まず、トイレの場所そのものを把握することが困難です。視覚に頼れない状況では、わずかな標識や表示を見つけることができず、見知らぬ場所でトイレを探すだけで多大な時間を要します。ようやくたどり着いても、男性用と女性用の区別がつきにくく、誤って入ってしまうリスクに常に直面します。
さらに、個室に入ってからも課題は続きます。鍵の形状や操作方法が多種多様で、慣れないトイレでは施錠に手間取り、安心できるまで時間がかかります。そして、最も危険なのが、流すためのレバーやスイッチと、緊急呼び出しボタンの位置が近接していることです。過去には、誤って非常ボタンを押してしまい、周囲を騒がせてしまった経験も一度や二度ではありません。このようなトラブルを避けるため、水分摂取を控えるという苦肉の策をとった結果、尿管結石を患い、複数回の手術を余儀なくされました。本来、十分な水分補給によって防げるはずの病を、社会の無理解によって招いてしまったのです。
私は、こうした個人的な苦悩を乗り越え、現在は障害福祉の企業「アイズルーム」を経営しています。そして、視覚障がい者が真に自立して社会参加できる環境を築くため、以下に挙げる5つの重点課題を掲げ、普及活動に邁進しています。
ホームドアの設置: 転落事故を防ぎ、駅の安全性を高める。
音声信号機の設置: 横断歩道を安全に渡るための不可欠なインフラ。
点字ブロックの設置: 安全な歩行を確保するための誘導路。
多目的トイレの設置: 障がい者だけでなく、誰もが利用しやすい設備の確保。
段差解消のバリアフリー: 車椅子利用者や高齢者、ベビーカー利用者も含めた移動の自由の確保。
これらの活動は、単に視覚障がい者のためだけではありません。高齢者、ベビーカー利用者、一時的な怪我を負った方など、誰もが安全かつ円滑に移動できる社会を実現するための普遍的な価値を持つものです。
国や行政に働きかけるには、個人の不満をSNSで発信するだけでは不十分です。私たちは、具体的な要望を意見書としてまとめ、国会議員や関係省庁に直接訴えかけるという地道な活動を続けています。多くは無視されるかもしれませんが、諦めずに声を上げ続けることで、わずかであっても社会は確実に変化します。私のこれまでの人生は、まさにその証です。
人生は一度きり。障がいや難病によって一度は未来を諦めかけた方こそ、再起のチャンスに満ちています。私の考えに共感し、共に社会の課題解決に挑み、新しい事業を創造する仲間を求めています。
このブログを読んでくださったあなたへ。
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