【Gmailの仕様変更とIT企業のドライな対応に直面して:視覚障害者の私がスマホのメールを守るために伝えたいこと】

      

【Gmailの仕様変更とIT企業のドライな対応に直面して:視覚障害者の私がスマホのメールを守るために伝えたいこと】

写真の中央に、白髪の視覚障害者60歳社長がスマホを手にしていて、その周りに様々な年齢層の男女のスタッフが均等に仕事をしているオフィス風景です。
こんにちは。
かつてシステムエンジニアとしてサーバーを管理し、事業を経営していた私ですが、現在は重度の視覚障害により、スマホの音声読み上げ機能を頼りに活動しています。
いま、GoogleによるGmailの仕様変更(2026年1月の他社メール読み込み機能終了)をめぐり、私と同じような境遇の方が大きな困難に直面しているのではないかと危惧しています。
《突然のメール不通と、見えない壁》
​今回の仕様変更に対応しようとした際、私のスマホでは会社のメールが見られなくなってしまいました。
元エンジニアとして仕組みは理解できていても、視野欠損があり文字が読めない私にとって、パスワードやサーバー情報の入力は一人では不可能な作業です。
問い合わせメールが読めなくなることは、命がけで続けてきた何千時間もの活動が断絶することを意味します
《​IT企業のドライな対応と、障害者差別解消法》
​私たちのホームページやメールシステムは、札幌のITベンチャー企業が提供しています。
しかし、今のIT業界の多くがそうであるように、対応は非常にドライです。
「設定はご自身でお願いします」「サポートはメールのみで」といった形で、電話での詳細な相談は避けられてしまうのが現状です。
2024年4月から「障害者差別解消法」が改正され、民間企業にも障害者への「合理的配慮」が義務化されました。
目が見えない私にとって、画面操作が必要な設定を「自分でやれ」と言われることは、入り口を閉ざされるのと同じです。
これは甘えではなく、情報へのアクセス権を守るための切実な権利のはずですが、現場ではなかなか理解が進んでいません。
《スタッフとの誤解:スマホのGmailなら大丈夫という言葉の裏側》
​幸い、私には協力してくれるスタッフがいますが、そこでも情報の行き違いがありました。
スタッフは「スマホのGmailアプリなら、今まで通り他社のメールも見れるから大丈夫」と言いました。
これは、アプリに直接会社のアカウントを登録する「IMAP」という方法を指していました。
一方、私がこれまで頼っていたのは、パソコン側のGmailの機能でメールを吸い上げる「POP3」という古い設定だったのです。
この仕組みの違いを理解し、設定を切り替えなければ、来年1月からメールは完全に止まってしまいます。
《最終的な解決策:スマホのGmailアプリに直接設定する》
​視覚障害を持つ私たちが、今後も安心してメールを使い続けるための唯一の解決策は以下の通りです。
​・パソコン版Gmailの設定で「他のメールを読み込む」機能を使うのはやめる。
・スマホのGmailアプリにある「アカウントを追加」機能を使う。
・設定の種類は必ず「IMAP」形式を選択する。
今回のGoogleの仕様変更の影響を受けず、スマホが直接会社のサーバーにメールを取りに行ってくれます。
​この方法について何を言っているのか正直分かりません。AIが回答したのですが、結局設定が出来なく2026年1月1日になってから、自分で最初に会社のホームページにテスト問い合わせを入れ、スマホのGmailに転送されるかを確認して、届かなかった時はまた考えます。結局問題を先送りします。
《同じ悩みを持つ皆様と、これからのIT社会へ》
​設定にはサーバー名などの専門的な情報が必要ですので、無理をせず、周囲の方にこうお願いしてください。
「スマホのGmailアプリのアイコンから、会社のアドレスをIMAPで新規追加してください」
​最後に、ITサービスを提供する企業の皆様へ。
マニュアルを渡して終わりではなく、目が見えないユーザーがそのマニュアルをどう読み、どう操作するのかに想像力を働かせてほしいと願っています。
合理的配慮は特別なことではなく、誰もが情報から取り残されないための、最低限の架け橋なのです。
​この記事が、同じ悩みを持つ視覚障害者の皆様と、サービスを提供する側の方々、双方に届くことを願っています。