​先日、東京の池袋で居場所のない若者たちが集まり、支援団体から提供された食事で空腹を満たしているというニュースがありました。
​今の所持金がわずか百円ほどで、寝ることで空腹を紛らわせているという若者の姿は、現代社会の歪みを象徴しているように感じます。
​私たちアイズルームは、障害福祉を基軸として、生活弱者や母子家庭、高齢者、難病患者の方々の支援を続けてまいりました。
​これまで、今回のような若い方からの相談はほとんど入ることはありませんでした。
​その理由は、若くて健康であれば、仕事を選ばなければ必ず働く場所が見つかると考えていたからです
​スキマバイトや倉庫の作業、清掃や工事現場、飲食店など、若者の労働力を求めている企業は世の中にたくさん存在します。
​昭和の時代を生きてきた私から見れば、過労死対策やゆとり教育など、若者を取り巻く環境の変化によって、将来に夢を持てない若者が増えすぎたのではないかと危惧しています。
​大人がしっかりとしていないがために、彼らの労働する気力まで奪ってしまったのでしょうか。
​ニュースにあるような支援団体が行っている食事の提供は、一時しのぎとしては必要かもしれませんが、それでは根本的な解決にはなりません。
​アイズルームは、若者がホームレス状態から抜け出し、二度と戻らないための抜本的な支援が必要だと考えます。
​具体的には、三ヶ月程度の住居と住民登録、プリペイド携帯電話を確保し、その上で人生を再生するための再教育と就労支援を行うべきです。
​金銭管理や道徳心、社会人として生きていくための生活の知恵を教育しなければ、ひとときの支援が終わればまた元の生活に逆戻りしてしまいます。
​若い方の場合、親の責任も重大であり、幼少期からの家庭環境が必ず関係しています。
​お金の有無に関わらず、働くとはどういうことか、社会と関わって生きる中で発生する問題をどう解決すべきか、その生き方自体を教える必要があります。
​厳しい話かもしれませんが、働く気持ちがあり、健康で若ければ、その日からでも働くことは可能です。
​ただし、働くためには住所と携帯電話、そして最低限の清潔な服装が欠かせません。
​働く意欲のある困窮した若者に対しては、この三つを準備してあげることが、自立への第一歩となります。
​これは高齢者の支援においても全く同じことが言えます。
​一度ホームレスになってしまうと、そこから抜け出すのは容易ではありません。
​安易にお金と住居を与えて生活保護にするのは簡単ですが、それでは一生を国の支援に頼ることになってしまいます。
​健康で働ける方は、自ら働いて収入を得て、美味しいものを食べ、納税することで国を支えていただかなければなりません。
​中途半端な支援ではなく、自立を促す支援こそが日本を救う最後の手段であると信じています
​もちろん、重い障害や難病を抱える方、超高齢者の方にとって就労は難しいでしょう。
​その場合は仕事でなくても構いません。
​自分にできる範囲のボランティア活動などを通じて、社会との繋がりを持つことが何より大切です。
アイズルームは今後、これまでの障害福祉という分野にとどまらず、今回のような若年層の貧困問題の解決にも力を入れてまいります。
​誰もが普通に暮らせる共生社会を作り上げるためには、働ける方がしっかりと社会を支える仕組みが必要です。
​福祉が充実した社会を維持するためにも、共に考え、共に行動していきましょう。
​アイズルームでは、年末年始も年中無休でご相談を承っております。
​お困りのことがあれば、いつでもご連絡をください。
​私たちが共に歩み、解決の糸口を見つけ出します。