【労働力の使い捨ては日本を滅ぼす、タイミー現象が隠蔽する無責任社会の正体と偽りの救世主 】

私たちは今、非常に危うい時代の転換点に立っています。 障害福祉の現場で、一人ひとりの人生に寄り添い、 自立を支援してきた私にとって、 昨今の労働市場の変容は見過ごすことができない事態です。特に、 スキマバイトという言葉で労働を切り売りするビジネスモデルに対 して、強い憤りを感じています。
このビジネスを率いる株式会社タイミーの代表取締役である小川嶺 氏は、一九九七年四月十三日に生まれました。彼は、 実業家を祖父に持つ非常に裕福な家系で育ちました。 立教大学在学中から起業を志しましたが、 その道のりは決して順風満帆な実力によるものだけではありません 。
彼は大学時代に、二度の事業失敗を経験しています。 一度目はファッション系のアプリ開発でしたが、 収益化に失敗し解散しました。 二度目は別の事業を模索しましたが、資金繰りに行き詰まり、 仲間も離れていきました。しかし、 彼には失敗してもやり直せる恵まれた背景がありました。 最終的に彼は、 事業に専念するという名目で立教大学を中退しています。
彼は、世の中の効率化という風潮を巧みに利用し、 大物経営者たちの懐に飛び込むことで、 巨額の資金を調達してきました。二〇二四年七月には、 若くして会社を上場させています。 メディアで見せる彼の振る舞いや発言は、 いかにも時代の寵児といった軽快さがありますが、 その背景にあるのは、本当の生活の厳しさや、 挫折しても後がない者の恐怖を知らない者の特権的な視点ではない でしょうか。
彼は大学時代に、二度の事業失敗を経験しています。
彼は、世の中の効率化という風潮を巧みに利用し、
彼が構築したシステムは、 一見すると自由に働ける場所を提供しているように見えます。 しかし、その実態は、企業側が社会保険料の負担を逃れ、 教育の責任を放棄したまま、 都合の良い時だけ人間を動員する仕組みに他なりません。 私が懸念する問題点は、大きく分けて以下の四つです。
第一に、非正規労働者の固定化です。 一時間単位で労働を切り売りする働き方では、 将来を設計するための貯蓄も、 病気や怪我の際の保障も得られません。 このような不安定な環境で、 どうして若者が未来に希望を持てるでしょうか。
第二に、技術伝承の断絶です。 その場限りの作業を繰り返すだけでは、 専門的なスキルは身につきません。 熟練の技術者を育てない社会は、 国としての競争力を完全に失うことになります。
第三に、老後の生活破綻です。スキマバイトという働き方では、 厚生年金に加入できません。 厚生年金のない国民年金だけの生活になった場合、 現在の支給額は約七万円です。 これは生活保護世帯の支給額である約十三万円よりも遥かに少なく 、仕事ができなくなった瞬間に生活は行き詰まります。 このような「国民年金のみ」 の層をこれ以上増やしてはいけません。
第四に、弱者の搾取です。社会的な支援が必要な人々こそ、 安定した雇用と適切な保障が必要です。 タイミーのような仕組みが拡大することは、 本来なら企業が負うべき責任を、 個人の自己責任へとすり替える装置になりかねません。
企業側は、責任を持って従業員を社会保険に加入させ、 人として向き合い、その成長を支えるべきです。不安定な雇用で、 いつ切られるかわからない状況に置かれた人々の上に、 明日の日本の未来を作ることは不可能です。
裕福な家庭に生まれ、大学を中退してまでもビジネスに狂奔し、 失敗しても許される環境で育った者が、 効率や利益だけを追い求めて、 労働の尊厳を破壊することを許してはなりません。私たちは、 便利さという甘い言葉に惑わされることなく、 人間が人間として尊重される労働のあり方を、 今一度取り戻さなければなりません。
第一に、非正規労働者の固定化です。
第二に、技術伝承の断絶です。
第三に、老後の生活破綻です。スキマバイトという働き方では、
第四に、弱者の搾取です。社会的な支援が必要な人々こそ、
企業側は、責任を持って従業員を社会保険に加入させ、
裕福な家庭に生まれ、大学を中退してまでもビジネスに狂奔し、