同志社大学通学中に、福知山線の激突で電車事故に遭遇、奇跡の生還。三菱UFJ銀行勤務を経て、オスカー所属俳優、現在はプロデューサーとして活躍中の小川夏果さんの画像です。
皆様こんにちは。障害福祉を追及する社会起業家、アイズルームです。私たちのブログを訪れてくださる福祉従事者の皆様、日々の生活に困難を抱える皆様、視覚障害をお持ちの皆様、そして独居高齢者の皆様へ、今日は魂を揺さぶる一編の映画についてお話しさせてください。
​本日ご紹介するのは、鹿児島を舞台に描かれた映画、郷、という作品です。この映画を世に送り出したのは、社会貢献を人生の目的として掲げるプロデューサーの小川夏果氏と中国の映画界にその名を轟かせた新進気鋭の伊地知拓郎監督です。
​小川夏果氏は、非常に稀有な経歴を経て、この映画をプロデュースしました。同志社大学への通学中にJR福知山線脱線事故に遭い、生死の境を彷徨う経験をされました。その後、三菱東京UFJ銀行へ勤務しながら、事故による深刻なPTSDを乗り越えるため、自らの存在価値を求めて大手芸能事務所であるオスカープロモーションに所属し、俳優としての道を歩み始めます。さらに、表現の幅を広げるために中国へ単身留学。その後命の尊さを伝えることを使命に、プロデューサーへと転身した彼女の姿勢は、私たち福祉に関わる者の道標でもあります。
​監督を務めた伊地知拓郎氏は、倍率400倍という難関、中国の北京電影学院監督学科を日本人として初めて卒業した異才です。10年の歳月をかけて構想を練り上げた本作は、上海国際映画祭でのノミネートや、中国の35ミリでの最優秀批評家賞受賞など、世界から極めて高い評価を受けています。監督の確かな演出力は、日本の原風景である鹿児島の美しさを、国境を越えた芸術へと昇華させました。
​映画の内容は、プロ野球選手への夢を絶たれた高校生の少年、岳が、故郷である鹿児島の自然の中で自分自身を取り戻していく挫折と再生の物語です。最大の特徴は、劇中にほとんどセリフがないことです。鹿児島の荒々しくも美しい山々、吹き抜ける風の音、差し込む光。これらだけで構成された映像詩は、視覚情報を主とする表現であるため、視覚障害をお持ちの方にとっては、一見すると最も理解しにくい形式かもしれません。
​しかし、福祉の問題解決コンサルタントを主軸とするアイズルームが、あえてこの作品をご紹介するのには理由があります。それは、過剰な言葉を介さないからこそ届く、人間の根源的な、魂の救い、がここにあるからです。映像から溢れ出す圧倒的な生命力は、言葉による説明を超え、観る者の心に直接語りかけてきます。
​中国での上映時、この映画は映像だけで郷愁と人間の温かさを完璧に表現したと絶賛されました。観た人々からは、余計なセリフがないからこそ自分の心と深く対話でき、孤独が癒やされたという感想が相次いでいます。文部科学省の選定映画として、いじめや不登校に悩む若者のメンタルケア教材にもなっている本作は、言葉の壁や身体の不自由さを超えて、人間の生きる本能を強く刺激します。
​アイズルームは、この映画の未来に福祉の新しい形を見ています。小川プロデューサーが凄惨な事故と向き合い、美容や芸術を通じて掴み取った命への眼差し。そして伊地知監督が磨き上げた映像表現。これらが重なり合い、沈黙の中に確かな希望を描き出しています。セリフに頼らないコミュニケーション、ただそこに存在するだけで通じ合える優しさ。それは、私たちが目指す、誰もが孤立せず、静かに認め合える社会、の象徴でもあります。
​この映画、郷、が放つ静かな情熱を、これからの福祉支援の現場に繋げるため、アイズルームは具体的なアクションを提案します。まずは、言葉を介さないコミュニケーションから生まれる心理的安定を、独居高齢者の見守りや障害者支援の現場に応用するための研修会を企画します。また、この映画を鑑賞した後に、それぞれの、心の故郷、を語り合うダイアログの場を創出し、孤独を解消する新たなコミュニティモデルを構築してまいります。
​この映画が描く、生きる、という根源的なエネルギーを、日々の生活で困難を感じている方々の力に変えるために、私たちは歩みを止めません。
​このブログを読んでくださった皆様と共に、映画、郷、が示す「言葉を超えたつながり」を社会実装していくための第一歩を踏み出せれば幸いです。