【介護士を雑務から解放せよ!専門清掃への外注と元気な高齢者の雇用創出が描く、持続可能な地域共生社会の処方箋】

      

【介護士を雑務から解放せよ!専門清掃への外注と元気な高齢者の雇用創出が描く、持続可能な地域共生社会の処方箋】

老人ホームで65歳の女性清掃員が、入所者の高齢男性と楽しそうに会話をしながら、室内を清掃している画像です。

​日々、白杖を手に介護・看護の現場を歩き、赤字企業の再建に奔走する中で、どうしても拭えない違和感があります。それは、病院と介護施設における「清掃業務」の決定的な違いです。
​病院では、看護師が病室の掃除をすることはありません。専門業者が入り、看護師は治療と患者さんのサポートという専門職の任務に専念しています。しかし、多くの介護現場ではどうでしょうか。介護士が排泄介助や入浴介助の合間に、居室の清掃やトイレ掃除まで担っているのが実情です。
​介護士はケアの専門職です。専門外の清掃業務に時間を奪われ、精神的・肉体的に疲弊し、本来大切にすべき入所者とのコミュニケーションが後回しになる。この構造こそが、離職率を高め、業界の魅力を損なわせている大きな要因ではないでしょうか。
​ここで私は、厚生労働省へも届くような、一つの画期的なビジネスモデルを提唱します。それは「施設の清掃業務を完全に外注化し、その担い手として65歳以上の元気な高齢者を積極的に雇用する」という仕組みです。
高齢女性の厳しい年金実態と雇用創出の必要性
​なぜ、清掃の担い手に高齢者を想定するのか。そこには深刻な経済的背景があります。厚生労働省の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」等のデータに基づくと、現在の高齢女性を取り巻く年金事情は極めて厳しいものです。
​単身女性の国民年金(老齢基礎年金)受給額: 平均月額は約5万円台(年間約60万円〜70万円程度)に留まるケースが多く、厚生年金を含めた全体平均で見ても、女性の平均受給額は約113万円(月額約9万円強)という水準です。
​年間113万円、あるいはそれ以下の年金では、自立した生活を維持するのは困難です。一方で、ハローワークへ行っても65歳を過ぎれば職は激減します。しかし、元気で働く意欲のある高齢者はたくさんいます。1週間の研修があれば、住居清掃のノウハウを活かして即戦力になれるのです。
​介護士の負担軽減と認知症予防の相乗効果
​介護現場における清掃業務の負担は、想像以上に重いものです。ある意識調査(介護現場の負担に関するアンケート等)によると、以下の実態が浮かび上がります。
​業務負担の割合: 介護士が感じる「直接介助以外の業務(清掃・洗濯・事務等)」の負担感は、全業務の約20%から30%を占めると回答する現場が多い。
​精神的疲弊: 異臭を伴う清掃や、多忙ゆえに利用者と向き合えない罪悪感が、離職検討の大きな理由となっています。
​もし清掃を専門職(高齢スタッフ)に任せることができれば、介護士の負担は2割削減され、専門的なケアに集中できます。また、清掃を担当する高齢者は入所者と年齢が近いため、作業中の何気ない会話が、入所者の認知症予防(回想法に近い効果)に繋がるという副次的なメリットも期待できるのです。
アイズ ルームが目指すセーフティネットの構築
​アイズ ルームは、介護・医療の両面から経営改善を行っています。現在、この業界の約7割が赤字経営という異常事態にあります。私たちは赤字企業からはコンサル料を頂かず、共に黒字化を目指す「手弁当」の精神で支援を続けています。
​専門的な道具や洗剤を使い、腰を痛めない正しい姿勢で清掃を行うのは、一つの「専門技能」です。これを高齢者の新たな職域とし、福祉予算をこうした雇用創出と外注費の補填に充てるべきです。
​介護士が専門職として誇りを持ち、元気な高齢者が地域を支え、生活を守る。この循環こそが、日本が直面する少子高齢化社会における、真に明るい未来へのセーフティネットになると私は確信しています
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