【救急搬送手術退院報告】

      

【救急搬送手術退院報告】

夜間救急車搬送後の手術、腹部回り管接続画像です。

アイズルームでは、障害福祉の観点から様々な情報をblog記事にまとめて発信しております。夕方17時から下腹部左に激痛が走り、食あたりもしくは盲腸かと思いましたが、胃袋の中の物は指を入れて全て吐き、便も自力で出し切りました。6時間経過し23時になっても激痛は変わらず、救急車を呼びました。一部福祉関係の仕事に携わってきた為、他の方の付き添いで救急車に同乗する事はよくありましたが、自ら呼んで運ばれたのは初めての経験です。救急車は約5分位で到着し、救急車に乗り込み横になりました。救急隊員の方が病院を探すにあたり、一つ確認を受けました。この時間(23時15分)病院に入ると必ず入院となりますので、大丈夫ですかと言われました。今回千葉県で救急車に乗っていますが、私の経験上東京都では、必ず入院になるという条件は付けられませんでした。この点でちょっと疑問を抱きました。前回も知人の救急車に付き添いとして同乗し、同じ夜間診療でしたが救急搬送後精密検査などを受け異常が見受けられないとの事で、保証金の1万円を預けて次の日の朝には病院を出ました。入院が条件となってしまうと生活困窮者などはお金が無く、救急車にも乗りずらくなってしまうのではないかと心配します。又、入院の手続き上、別世帯で100万円の保証が可能な保証人を付けるか、賃貸保証会社を利用して保証料(7,000円)を払って保証人を回避するというシステムです。賃貸保証会社は家賃を滞納していた場合などは、保証を拒否する事もあろうかと思います。私が懸念するのは、身寄りのない方や貧困弱者などは手続き上入院も難しいと思われます。格差社会が進む日本で全ての方が平等に医療が受けられるように、管轄省庁は今一度入院に関する調査をして改善してください。まさしく今は高額医療費負担増額の問題で、メディアが大炎上しているところですので、日本の医療全般について生活弱者の方が安全に医療が受けられるようにしてください。

私の病気は40年前に一度発症して入院した「尿管結石」でした。症状としては盲腸と類似した痛みが下腹部に継続的に発生します。私の場合炎症を起こしてしまったので、全身麻酔をし緊急手術「尿管ステント手術」を行いました。今回の炎症の影響を受けて腎臓、血糖、高血圧、脈拍などの数値が全て悪化してしまった為に、8日間の入院をしました。手術後翌日からすぐにリハビリ担当者が付き添い、右手に点滴のスタンドを持ちながら体に管が刺さった状態で、院内を毎日1,200歩歩きました。リハビリ担当者(若い青年)とのリハビリ中の会話が気分転換になり、辛い入院生活の中でもモチベーションが上がり感謝しております。リハビリのお陰で退院時は通常の体力に回復し、普段通りの生活が出来ております。

視覚障害者の入院に関して病院には様々なスタッフの方がいますが、特に関りのあるのが看護師の方です。基本的に良くして頂いて感謝の気持ちでいっぱいですが、様々な点で問題も浮き彫りになりました。専門分野ではないので仕方ないのかも知れませんが、看護師さんの視覚障害者に関する知識はほぼありません。一番強烈だったのは、目が見えなくて靴が履けますか、という質問です。視覚障害者は目が見えないだけでそれ以外の機能は健常者と同じです。右足と左足の靴を間違えて履くことはあっても、靴は普通に履けます。ただし右と左を間違えると足の感覚で違和感があり、すぐに履き替えて直します。トイレの問題でも、きちんと一度場所を教えてもらって鍵や緊急ボタンの位置、ウォシュレットのボタンの並び、排泄物を流すレバーの位置などを一度教えて頂ければ一人で利用できます。逆に尿の色を確認したり、計測する事は目が見えないので出来ません。出来る事と出来ない事がはっきりしていますので、確認をしていただければ助かります。しかし看護師さんもたくさんいて二交替で入れ替わる為、詳細な引き継ぎは難しいようです。点滴の薬液が血管内に入らず皮下組織に漏れた為、腕がパンパンに腫れ7ヶ所位で水泡が膨れ上がっていたのですが、目の見えない私には一日放置した状態で見舞いに来た家族が発見し看護師さんに伝えてくれたので、傷跡が残ったものの大事には致りませんでした。しかし最悪の場合、右手が壊死する事にもなる状態でした。点滴の問題でもう一つ発生したのは、点滴の逆流で点滴パックにまで血液が逆流した事に気づきませでした。他の目の見える患者さんは点滴が終わるとナースコールをして、点滴を交換してもらっていました。私は目が見えないので点滴が終わったのか分からず、時折点滴パックを手で軽く触り残量を確認しましたが、逆流までは見えないので気付きませんでした。点滴の逆流を見つけて看護師さんを呼んでくれたのも、見舞いに来てくれた家族です。一つひどい話が、私に靴を履けるのかという暴言を吐いた若い看護師さんは、点滴が流れるのが早いと私に疑念を持ったらしく「点滴早めましたね?」と注意してきました。私は大人なので頭にはきましたが、目が見えないのでそんな調整は出来る訳がないと言い返しました。目が見えれば簡単に出来る事が、視覚障害者という事で大変不便でストレスが溜まる8日間でした。視覚障害者は慣れた環境の中では健常者と同じように普通に生活をしております。生活空間が変わるとそれを覚えるのに少し時間が掛かります。目が見えない分いろいろなものを頭の中で地図を描き記憶し、同じ場所に置く事によりスムーズに生活が出来ています。今後の講演会やセミナーで、今回の入院時の経験やトラブルを生かして福祉関係だけでは無く医療従事者の方にも視覚障害者の生活スタイルに付いて講演したいと思います。講演会やセミナーのご依頼を承っております。講師料は掛かりませんので病院関係者の方は問い合わせメールよりお問い合わせください。