【視覚障害者の自立を支える同行援護の重要性と専門性の向上を願って、信頼できるパートナーとの出会いから考える質の高いサポートの在り方 ​】

      

【視覚障害者の自立を支える同行援護の重要性と専門性の向上を願って、信頼できるパートナーとの出会いから考える質の高いサポートの在り方 ​】

男性の視覚障害者が、ガイドヘルパーと電車に乗車し、移動する画像です。

身体障害者手帳を手にしてから七年の月日が流れました。私はこれまで様々な会社経営に携わってきましたが、実はプロの同行援護業者と契約し、専門資格を持つ方と一緒に外出するのは、今月末の病院受診が初めての経験となります。
​ここに至るまでには約八ヶ月という長い月日を要しました。まずは松戸市の障害福祉課に相談し、市から指定された障害区分指定業者と面談を行いました。その後、三ヶ月という時間をかけて私のサポートに必要な障害等級が決定しその業者から同行援護業者を紹介していただくという手はずになっていました。しかし、紹介された松戸管轄の業者は対応が非常に厳しく、契約を結ぶことすらままならない状態でした。同行援護者の不足なのか、組織の運営体制の問題なのか、地元の業者を頼りたくても頼れないという不満の残る結果となりました。
​困り果てていたところ、知人の同行援護者の方から紹介されたのが東京の「おとも」という業者です。こちらの会社は説明が非常に的確で、契約までの流れも驚くほどスムーズでした。松戸の業者とは全く異なる誠実な対応に安心し、即座にこちらにお願いすることに決めました。住まいが松戸市であっても、質の高いサービスを受けるためには信頼できる業者を選ぶことがいかに重要であるかを痛感しています。
​これまでの七年間は、家族や私の会社のスタッフに外出の誘導をお願いしてきました。私の会社には、外国籍の方や発達障害のある方、看護師、秘書など、実に多様な人材が在籍していました。これらの方々に、周囲で危ない時に声をかけてもらったり、段差を教えてもらったりしながら歩いてきました。
​しかし、専門職ではない方々との外出には課題もありました。人によっては一時間ほどで集中力が切れてしまい、私が隣にいることを忘れて前方を歩いてしまうことがあります。その結果、私の白杖が電柱や障害物にぶつかっていても気づかれない場面も少なくありませんでした。また、周囲の景色や状況を克明に説明できるかどうかも、個人の気遣いの差に大きく左右されてきました。
​特に食事の際、テーブルの上の配置を正確に示したり、料理の内容を説明したりすることは、慣れない方には非常に困難な作業のようです。例えば、ハンバーグなどは位置が分かれば形を想像できますが、チキンステーキなどはある程度説明していただかないと、目が見えない状態でカットすることは難しいものです。そんな中、グランドハイアットのレストランでは、配膳担当の方が私たちが視覚障害者だと認識すると、即座に的確なサポートをしてくれました。プロの配慮がいかに素晴らしいものであるかを実感した出来事でした。
​そこで期待しているのが、今月末からお世話になる専門の同行援護者の方々です。同行援護者の資格を取得するためには、一般課程で三日間、合計二十時間の研修を受けることが定められています。さらに知識を深める応用課程を含めると、合計五日間、三十四時間の研修が行われます。
​この研修カリキュラムには、移動援護の技術はもちろん、視覚情報の提供方法、代筆や代読、そして食事の介助に関する具体的な実技がしっかりと組み込まれています。専門的な研修を修了している方であれば、安全の確保、情報の提供、食事のサポートという三つの不可欠な要素を、高い水準で提供していただけるものと確信しています。
​一方で、今後の同行援護の専門性をさらにブラッシュアップするためには、研修内容のさらなる充実も必要だと考えます。例えば、実際にアイマスクをして階段やエスカレーターを利用し、障害物や段差に対する恐怖心を実体験として深く理解する課程をより重視すべきです。そうした経験があってこそ、二人の間隔や歩行の感覚にまで配慮した真のガイドが可能になります。
​同行援護という仕事は、私たちの外出を支えるだけでなく、道を覚えることで単独歩行の可能性をも広げてくれる大切な専門職です。質の高いサービスを提供するスタッフが一人でも社会に増え、この仕事がより一層社会的に評価される立場になることを心から願っています。