【重度視覚障害者が挑む自立への逆転案。企業負担を最小限に抑えながら助成金と減額特例を活用して三年間働くための具体的な戦略と、経営者視点の雇用提案について】

《はじめに。重度視覚障害という闇の中での葛藤》
私は重度視覚障害者であり、身体障害者一級の当事者です。 七年前に視覚障害者手帳を取得しましたが、 その時から私の視界は著しく失われ始めました。 さらに二年前からは、右目の緑内障が急激に進行し、 左目に至っては七年前から光すら感じない状態です。
私はこれまでの四十年間、年中無休で働いてきました。 振り返れば人生の楽しみのすべてが仕事であり、 趣味と呼べるものもありませんでした。 目が見えなくなってからは、 福祉関係の企業で問題解決のコンサルタントをしています。 この業界の方々は障害者を見慣れているため、 私が白杖を持って打ち合わせをしていても違和感がありません。 しかし、健常者主体の企業を訪ねれば、 白杖一本で病人のように扱われ、 椅子を用意されるような過剰な反応をされることもあります。
初めての場所では動作が鈍くなるため、 足腰が悪いと思われることもありますが、 私の問題はあくまで視覚です。 慣れない場所へ自力で移動することが困難なだけで、 立つことに問題はありません。ただ、 両足に神経障害と麻痺があるため、 階段などでは手すりがないとバランスを崩して転倒してしまうとい う現実もあります。
私は重度視覚障害者であり、身体障害者一級の当事者です。
私はこれまでの四十年間、年中無休で働いてきました。
初めての場所では動作が鈍くなるため、
《単なる作業ではない。視覚障害者が「思考」して働く価値》
かつて私が顧問をしていた就労継続支援B型事業所では、 精神障害者の方々に混じって視覚障害者も通所していました。 しかし、そこでの作業は単純なものが多く、 ただ与えられた仕事をこなし、 時間を潰しているようにしか見えませんでした。もちろん、 社会とのつながりを持つ場として否定はしません。ですが、 私自身にとって、ただ無我夢中に作業を繰り返すだけの時間は、 まるで刑務所の作業と同じように思えてならないのです。
私は、目が見えないからといって、 単に指示されたことだけをこなす受動的な働き方は望みません。 たとえ視覚に制限があっても、自らの頭で考え、効率性を追求し、 試行錯誤しながら仕事を改善していく。そのように、 自律的に価値を高めていく攻めの姿勢こそが、 私のアイデンティティです。 障害者特有の決められた枠に収まるのではなく、 一人のビジネスパーソンとして新しい仕事にチャレンジし、 組織に貢献したい。それが私の譲れない矜持です。
かつて私が顧問をしていた就労継続支援B型事業所では、
私は、目が見えないからといって、
《お金と仕事のバランス。適正な労働対価へのこだわり》
もちろん、生活していく上でのお金は必要です。しかし、 私の目的はお金だけではありません。 法定雇用率という制度に守られ、 企業が義務を果たすためだけに無理やり最低賃金の制限をクリアし て雇用されることは、 懸命に働く健常者の方々に対してもフェアではないと感じています 。
私は、自分自身の現在の労働能力に見合った「適正な労働対価」 を受け取りたいと考えています。 背伸びをして実態以上の給料をもらうのではなく、 自分のパフォーマンスに見合った報酬を受け取り、 その代わりとして、 仕事の内容や働き方そのものに自分の存在価値を見出したいのです 。経営者側の視点を持ってきた私だからこそ、 企業に過度な負担を強いることなく、 対等な立場で社会に貢献できる道を探し続けています。
もちろん、生活していく上でのお金は必要です。しかし、
私は、自分自身の現在の労働能力に見合った「適正な労働対価」
《経営者視点で考える、企業に負担をかけない雇用案》
私は四十年間、経営者側の人間でした。だからこそ、 労働者としての権利を主張するよりも、 経営者が何を懸念するかを考えてしまいます。一般雇用において、 重度視覚障害者が健常者の社員に負担をかけることを、 私自身が納得できないのです。 上場企業などは法定雇用率を守るために特例子会社などを作って雇 用していますが、 それではB型事業所と本質的に変わらない気がしています。
そこで、企業のメリットを最大化し、お互いが納得して働ける「 逆転案」を考えました。
私は四十年間、経営者側の人間でした。だからこそ、
そこで、企業のメリットを最大化し、お互いが納得して働ける「
《助成金と最低賃金の減額特例を組み合わせた具体的な戦略》
私が提案するのは、特定求職者雇用開発助成金を活用し、 三年間で合計二百四十万円の助成金を企業が受け取る方法です。 この満額を受け取るためには、 週三十時間以上の勤務が必要となります。この「三年間」 という期間は国の定めであり、 短縮すると助成額が大幅に減ってしまうため、 三年間を一つのスパンとして考えます。
企業が直面する「最低賃金」の壁については、「 最低賃金の減額特例」を活用します。これは、 障害により作業能率が低いと認められる場合、 労働局の許可を得て最低賃金よりも低い給与で雇用できる仕組みで す。
例えば、時給を六百七十円程度に設定できれば、 週三十時間勤務で月給は約八万六千円となります。 企業側は半年ごとに四十万円(月換算で約六万六千円) の助成金を受け取れるため、 企業の持ち出しは月々二万円程度に抑えられます。 この月二万円というわずかなコストで、 一人の意欲ある人材を三年間活用できることは、 企業にとって大きなメリットになるはずです。
私が提案するのは、特定求職者雇用開発助成金を活用し、
企業が直面する「最低賃金」の壁については、「
例えば、時給を六百七十円程度に設定できれば、
《会社に迷惑をかけない出口戦略》
私は、 会社に迷惑をかけることを何よりも避けたいと考えています。 そのため、あらかじめ口頭で「 三年後に戦力になっていなければ自ら辞めます」 という合意形成をしておくことを提案します。
助成金の支給が終わる三年の節目で、 私から一身上の都合として退職届を出せば、 会社に解雇のペナルティは一切発生しません。 企業は三年間で二百四十万円を受け取り切り、私は三年間、 自分の能力をぶつける場所を得る。もちろん、 その三年の間に私が企業の利益を上回る戦力になれば、 そのまま雇用を継続してもらう道も開けます。
私は、
助成金の支給が終わる三年の節目で、
《おわりに。障害者雇用に新しい選択肢を》
この方法は、法律の枠組みを最大限に活用した、 働く側と雇う側の双方に利点があるやり方です。 障害者雇用率の引き上げが議論される昨今ですが、 私は数字合わせのために無理やり雇用されるような形は望みません 。
自分の労働対価に見合った、 本当の意味で社会に必要とされる働き方を見つけ出し、 自らの力で価値を生み出していく。重度視覚障害を抱えながらも、 思考を止めずに社会に参画する。そのための挑戦を、 私はこれからも発信し続けていきます。
この方法は、法律の枠組みを最大限に活用した、
自分の労働対価に見合った、