​日常の何気ない無意識の行為が、将来の健康に大きな影響を及ぼす可能性があります。最近、オーストラリアのグリフィス大学などの研究チームが発表した「鼻をほじることがアルツハイマー病のリスクを高める可能性がある」という研究結果が話題を呼んでいます。アイズ ルームでは、この衝撃的なニュースを医学的な側面から深掘りし、特に視覚障害を持つ方々が直面する課題と対策についてまとめました。
​まず、ニュースの核心にあるのは「細菌の脳への侵入経路」です。鼻の中にある嗅神経は、外部の空気と脳を直接つなぐ特殊なルートになっています。通常、脳は血液脳関門というバリアで守られていますが、鼻の粘膜を傷つけると、指についた肺炎クラミジアなどの細菌がこのバリアを介さず直接脳に達してしまうのです。マウスを用いた実験では、鼻から侵入した細菌が脳内でアミロイドベータというタンパク質の蓄積を引き起こすことが確認されました。このアミロイドベータこそが、アルツハイマー病の主な原因物質と考えられています。
​現代の日本は超高齢社会に突入しており、認知症患者の数は2025年には約700万人に達し、高齢者の5人に1人が認知症になると予測されています。政府も「共生」と「予防」を柱とした認知症基本法を施行するなど、社会全体での対策を急いでいます。しかし、ここで特筆すべきは、視覚障害者と認知症という二重の困難です。
​視覚障害者の方は、周囲の状況を把握するために触覚や嗅覚を研ぎ澄ませています。しかし、視覚情報を補うための「触れる」という行為が、無意識に顔周りや鼻に触れる機会を増やしている可能性も否定できません。また、医学的な側面から見ると、視覚からの刺激が減少することは脳の認知機能に負荷をかけ、認知症の発症リスクをわずかに高める要因になるとも言われています。
​障害福祉の観点から考察すると、視覚障害と認知症の「ダブルチャレンジ」を抱えた場合、一般の方よりも以下のような深刻なリスクと課題が生じます。
​一つ目は、環境変化への適応困難です。視覚障害者は記憶や触覚を頼りに生活空間を把握していますが、認知症による記憶障害が重なると、住み慣れた自宅でさえ「未知の場所」に変わってしまいます。これは極度の不安や転倒事故のリスクを増大させます。
​二つ目は、周囲の理解とサポートの不足です。認知症による「徘徊」や「混乱」が、視覚障害による「迷子」や「情報の誤認」と混同され、適切なケアが遅れる懸念があります。
​アイズ ルームとしては、以下の予防策を提唱します。
​1 衛生管理の徹底。無意識に鼻を触る習慣を意識的に避け、手指を常に清潔に保つことで細菌の脳内侵入を防ぎます。
2 五感の活用。視覚以外の聴覚、触覚、嗅覚を刺激する活動を継続し、脳のネットワークを活性化させます。
3 早めの相談体制。視覚障害があるからこその不安や小さな異変を、障害福祉の専門家と医療機関が連携して支える仕組みが必要です。
​認知症は決して「終わりの始まり」ではありません。正しい知識を持ち、日々の無意識な習慣を見直すことで、誰もが自分らしく生きられる社会を共に創っていきましょう。
​アイズ ルームのブログは視覚障害者の方に多くご覧いただいております。視覚障害者の方は、音声読み上げソフトを使ってる方が多いので余計な記号や装飾をさけ、音声読み上げが止まらないような構造に当ブログは心がけております。箇条書きで記しているため逆に晴眼者の方には読みにくいかもしれませんがご了承ください。