​おはようございます。福祉支援団体EYESROOM(アイズルーム)代表の石原幸一です。
​我々は日々、様々な困難を抱えた人たちと向き合い、再び立ち直るきっかけを作る活動を進めています。居住支援や就労支援もその大切な活動の1つですが、もっとその先にある根本的な課題、つまり「大切な人を失って立ち直れないでいる人たち」の存在があります。そのような方々の心をケアし、支えているのが「グリーフケアの会」です。
​普通に幸せに過ごしていれば、この会の存在は知らなくていいのかもしれません。しかし、人生においてそれは突然必要になることもあります。
​実は私の義理の妹が、若くして旦那さんを亡くしました。がんが発覚してから、わずか2ヶ月という本当に突然の別れでした。あまりにも早すぎる喪失の過程の中で、彼女の引き裂かれるような心の隙間を埋めてくれたのが、まさにこのグリーフケアの会の存在だったのです。
​本日は、大切な人を亡くした方の心の拠り所となる「グリーフケアの会」について、詳しく丁寧にご紹介させていただきます。
​グリーフケアの会(わかちあいの会)とは、家族や身近な人を亡くした方が、胸の奥にある深い悲しみ(グリーフ)や孤独感を共有し、互いに支え合うための集まりです。周囲にはなかなか話しにくい本音を、同じ境遇にある人たちの中で安心して吐き出せる場として、全国各地で運営されています。
​この会には、大きく分けて以下のような特徴と目的があります。
​まず1つ目は、安心して話せる場の提供です。身近な人を亡くした後の悲しみの回復プロセスは人それぞれですが、周囲の「いつまでも落ち込んでいてはダメだ」「元気を出して」といった悪気のない言葉に傷つくことも少なくありません。グリーフケアの会では、批判や否定をされることなく、ありのままの感情をそのまま受け止めてもらえます。
​2つ目は、秘密の厳守です。会の中で話された内容は、基本的にはその場限りとし、外部には持ち出さないという守秘義務のルールが徹底されているため、安心して心の内を話すことができます。
​3つ目は、専門家や仲間によるサポートです。臨床心理士や公認心理師、グリーフケアの専門資格を持つファシリテーター(進行役)が同席する会もあれば、同じ経験を持つ遺族(ピア)だけで運営され、対等な立場で寄り添い合う会もあります。
​また、グリーフケアの会は、参加する方の境遇や対象者別によって細かく分かれていることが多いのも特徴です。ご自身の状況に合った会を選ぶことで、より深い共感や安心感を得やすくなります。
​例えば、がんなどの病気闘病の末に家族を看取った方のための「がん遺族の会」、小さな子どもや成人した子どもを亡くした親が集う「子どもを亡くした親の会」、夫や妻を亡くし、これからの生活や孤独感について分かち合う「配偶者を亡くした方の会」などがあります。他にも、自死(自殺)で大切な人を亡くした方に特化した会や、突然の災害・事件・事故で家族を亡くされた方のための会などが存在します。
​これらの会は、地域の自治体や精神保健福祉センターといった公的機関、遺族自身や支援者が立ち上げたNPO法人・市民団体、病院の緩和ケア病棟、さらには宗派を問わず心のケアの場を開放している寺院や、アフターサポートを行う葬儀社など、様々な母体によって運営されています。
​もし参加を検討される場合でも、無理に最初から話す必要はありません。多くの会では、話したくないときは「パス」をすることが認められており、他の方のお話を聞いているだけで心が落ち着くということもよくあります。最近では対面だけでなく、オンラインで開催される会も増えているため、外出が難しい方でも参加しやすくなっています。
​大切な人を失った悲しみは、簡単に癒えるものではありません。だからこそ、同じ痛みを日常の中で分かち合える場所が必要です。
​そして、グリーフケアの会とともに、我々EYESROOM(アイズルーム)もまた「伴走型支援」として、皆さまの人生に寄り添っていきたいと考えています。
​ただお話を聞くだけでなく、実際にその方に合わせた支援体制のプログラムを作り上げ、再び前を向いて生きる目的を見つけていただけるように全力で力添えを差し上げる。それこそが、我々EYESROOM(アイズルーム)の活動であり、果たすべき使命です。
​一人で抱え込まず、どうか我々を頼ってください。あなたが再び一歩を踏み出せるその日まで、私たちは一歩一歩、共に歩みを続けてまいります。