​本日、千葉県東葛地域でPC指導から白杖歩行まで幅広く活躍されている高橋先生の指導のもと、視覚障害者向けの白杖トレーニングを実施しました。
​場所は、私の活動拠点である常磐線北小金駅南口に隣接するイオンです。
ここは地域住民の生活の要であり、私自身も打ち合わせや食事で頻繁に利用する場所ですが、本日の訓練中に見過ごせない重大な危険箇所と、大手小売チェーンとしての経営課題を痛感いたしました。
​自らが重度視覚障害者であり、両足に麻痺を抱える「身体感覚75歳」の視点、そして40年にわたり上場関連企業の役員やネットモール運営を経験してきた経営コンサルタントの視点から、イオンの現状分析と未来への覚悟を込めた提言を綴ります。
《第1章:イオン株式会社の経営実態と最新3期間の決算推移》
​イオン株式会社(本社:千葉県千葉市美浜区中瀬一丁目5番地1)の最新の連結業績を確認します。
​まず、2023年2月期です。
営業収益は9兆1168億円、営業利益は2097億円、当期純利益は213億円でした。
​次に、2024年2月期です。
営業収益は9兆5535億円、営業利益は2508億円、当期純利益は446億円と、過去最高益を更新しました。
​そして、最新の2025年2月期です。
営業収益は約10兆円の大台に乗り、営業利益も2700億円規模へと拡大しています。
数字上は日本初の小売業売上10兆円企業として君臨していますが、利益の多くはクレジットカードなどの金融事業や、イオンモールなどのディベロッパー事業によるものです。
我々が日々利用するスーパーマーケット事業やGMS(総合スーパー)事業の利益率は依然として低く、現場への投資が追いついていない実態が透けて見えます。
《第2章:数字から読み解くイオンの経営課題と2030年への戦略》
​現状、イオンが直面している主要な経営課題を分析します。
​1つ目は、GMS事業の構造改革です。
売上は大きいものの、衣料品や住居用品の不振が続いており、食品以外のフロアの魅力向上が急務です。
​2つ目は、建築・維持コストの増大です。
原材料費や人件費の高騰により、北小金店のような老朽化した既存店舗のバリアフリー改修が、投資優先順位から漏れてしまっています。
​3つ目は、ターゲット戦略の明確化です。
高齢化が進む中、所得や貯蓄に余裕のある層は百貨店やセレクトショップへ流れています。
イオンが生き残るためには、ボリュームゾーンである中間層以下の所得世帯にターゲットを絞り込み、その層の生活を支える福祉特化型の運営へ舵を切るべきです。
《第3章:現場検証、イオン北小金店に潜む階段手すりの断絶と不自由なトイレ》
​本日、白杖トレーニング中に直面した現実は、日本を代表する小売チェーンの店舗とは思えないほど過酷なものでした。
​まず、命に関わる階段の手すりについてです。
北小金駅南口デッキと直結する2階フロアから上の階へ向かう階段は、途中まで中央に手すりがあるものの、そこから上には手すりがないのです。
全盲で足に麻痺がある私にとって、手すりのない階段は崖と同じです。
震災等でエレベーターが停止した際、ここが唯一の避難経路になれば、私は転落するしかありません。
公共性の高い駅隣接施設において、このような設計が放置されているのは極めて危険です。
​次に、尊厳を損なう多目的トイレの不具合です。
2階の多目的トイレは、便座が薄く貧弱で安定せず、ウォシュレットすら付いていません。
トイレットペーパーは手の届きにくい非常に高い所に配置されています。
さらに、静電気で手に張り付き、すぐに切れてしまう薄いペーパーは、視覚障害者にとって切れ目を確認するだけで数分の時間を要する仕様です。
​また、女性スタッフの調査によれば、洋式トイレが1箇所に対し残りは全て和式という、昭和の時代のような状況でした。
膝や足に障害を持つ者にとって和式は利用不可能であり、これは福祉の欠如と言わざるを得ません。
《第4章:社会福祉の専門家として、私が経営改善に協力したい理由》
​私は現在、アイズルームの代表として、障害者や高齢者の住宅バリアフリー化を自治体の助成金を活用して進める専門家として活動しています。
自らが重度障害者であるからこそ見える、本当に安全な手すりの角度や、使い勝手の良い多目的トイレの配置があります。
​私は過去、小売店の役員として、またネットスーパーの黎明期を支えた経営者として、40年間の経営経験を積んできました。
イオンの役員の皆様に問いたい。
あなた方の自宅で、あの薄く切れやすい質感の悪いペーパーを使っていますか。
現場の痛みを無視したコストカットは、顧客の離反を招くだけです。
​私は、この知見を全て完全無償のボランティアで提供したいと考えています。
週に一度の打ち合わせで結構です。
複雑な経営環境にあることは重々承知しておりますが、私の人生をかけた10年間の試みとして、まずは5年をかけて不採算店舗や不備のある店舗の経営課題を一つずつ洗い出し、改善の道筋を共に探っていきたいと考えております。
《第5章:千葉から変える、災害に強い福祉特化型モールへの転換》
​イオンモールが目指すべきは、単なるショッピングセンターではありません。
全盲の私が一人で歩いても安全が保証される、福祉社会のシェルターであるべきです。
障害者や高齢者に優しい設計は、ベビーカー利用者や車椅子利用者にとっても最高の利便性をもたらします。
​2030年に向け、中間層以下の高齢者をいかに取り入れるかが鍵となります。
地域に根ざした福祉特化型戦略へシフトし、生活に密着した安心安全な場を提供することで、これからの高齢化社会を乗り切るべきです。
​ライバルのイトーヨーカドーのように、不採算店舗の大量閉鎖や経営危機に陥る前に、庶民感覚の現場を知る私を使ってください。
千葉県に本社を構える縁を大切にし、新しい時代のニーズに合わせた経営感覚を取り入れ、新しいイオンモールの未来を共に作り上げましょう。
社会課題の解決こそが、生き残るための唯一の道なのです。