​千葉県内では、接近・通過した台風25号により、各地で河川の氾濫や浸水、大規模な土砂災害など極めて甚大な被害が発生しています。被災された皆様、避難生活を送られている皆様に心よりお見舞い申し上げます。
​今回の台風25号に限定した千葉県内(特に河川氾濫で大規模冠水のあった佐倉市や土砂崩れが発生した鴨川市、足元の松戸市を含む)の被害状況と、今後の再発防止・課題改善に向けた対策を①から⑦までに整理しました。
​① 佐倉市:高崎川氾濫による大規模冠水・住宅浸水と建物被害
被害状況:高崎川の氾濫に伴い緊急安全確保(レベル5)が発令され、JR佐倉駅周辺や城内町などの住宅街が大規模に冠水しました。1階部分まで水につかる床上・床下浸水や、城内町での住家全壊・一部破損、佐倉城址公園の法面崩落など甚大な被害が生じ、消防によるボート救助も実施されました。
今後の改善対策:高崎川の河床掘削や遊水地整備、堤防強化を推進するとともに、急激な水位上昇に対応できる早期避難誘導体制の強化や救助資機材の配備徹底が必要です。
​② 鴨川市:崖崩れ・土砂崩れによる住家崩落被害
被害状況:市内の複数箇所で大規模な崖崩れ・土砂崩れが発生し、住宅地に押し寄せて複数世帯の家屋が崩落・倒壊しました。80代女性の死亡が確認されたほか、負傷者や巻き込まれ事故が報告されています。
今後の改善対策:危険斜面の擁壁整備や法面改修を急ぐとともに、土砂災害警戒情報の発表にあわせた早期避難指示の発令基準の見直し、荒天時でも安全に移動できる避難計画の再構築が必要です。
​③ 松戸市:県道での冠水・水噴出および下水道被害
被害状況:集中豪雨により市内県道で側溝から水が噴き出して道路が水浸し・冠水したほか、下水道のマンホール蓋が飛散する被害が発生しました。生活道路の通行に支障が生じ、住民生活に影響が出ました。
今後の改善対策:雨水排水能力を超える集中豪雨に備え、内水ハザードマップの周知強化、雨水貯留施設や排水ポンプの機能強化、下水マンホールの浮上・飛散防止対策の徹底が求められます。
​④ 我孫子市東部:手賀沼周辺の増水と住家浸水
被害状況:手賀沼の水位がはん濫危険水位を超過し、我孫子市東部を中心に豪雨による河川氾濫および内水氾濫が発生しました。公園の遊歩道冠水や複数住宅で床上・床下浸水の被害が確認されています。
今後の改善対策:手賀沼周辺の排水ポンプ機能強化や雨水貯留施設の整備を進めるほか、側溝や流入河川の定期的な浚渫(しゅんせつ)を行い、内水氾濫を抑えるインフラ強化が求められます。
​⑤ 県内各地:暴風・強風による建物被害の全容
被害状況:強い風雨の影響により、県内全体で住家の全壊18棟、半壊5棟、一部破損22棟の被害が確認されています。各地で住宅の屋根瓦飛散や壁面崩落などの被害が相次ぎました。
今後の改善対策:住宅の耐風・耐震診断の補助制度を拡充するとともに、被災した住家への防水シート設置支援や、迅速な罹災証明書発行体制を確立する必要があります。
​⑥ 県内各地:大規模な広域冠水・浸水被害の全容
被害状況:集中豪雨により県内全体で床上浸水325棟、床下浸水54棟に上る浸水被害が発生しました。主要道路の冠水による車両の立ち往生や交通網の途絶が相次ぎました。
今後の改善対策:低地道路の冠水対策、河川堤防の嵩上げや河床掘削の実施、ハザードマップの精度向上と住民への周知徹底を図り、浸水リスクの高い地域からの段階的な避難指導を強化する必要があります。
​⑦ 県内53市町村:自衛隊派遣要請とインフラ断絶
被害状況:被災の激しさを受け、千葉県は自衛隊へ災害派遣を要請しました。県内各地で停電や一部地域の断水など広域的なインフラ遮断が発生し、復旧支援が続いています。
今後の改善対策:重要インフラ施設の耐水化を進め、非常用電源や給水車の迅速配置ルートをあらかじめ策定しておく対策が必要です。
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台風豪雨により冠水した道路を通行している、車や人のアイキャッチ画像です。
福祉支援団体EYESROOMの取組と今後の防災福祉について
​福祉支援団体EYESROOM(アイズルーム)は、障害をお持ちの方や難病患者、高齢者などの生活困窮者に対し、福祉的な視点から日常生活のサポートを行っている団体です。
​こうした大型台風や豪雨といった災害が発生した際、身体に障害がある方や持病・難病を抱える方々が「どのように安全に避難行動をとるべきか」「避難先で安心して過ごせる住環境が確保されているか」という問題は非常に切実です。
​避難所生活におけるバリアフリー化は緊急の課題です。こうした現状を改善するため、EYESROOMでは今後も、松戸市選出の千葉県議会議員である関根ジロー先生や、元衆議院議員の安藤じゅん子先生らと協力し、行政への働きかけを続けてまいります。
​具体的には、地域の小中学校をはじめとする避難所における以下の設備導入と環境整備を強く推進してまいります。
​・車椅子利用者や要介護者が円滑に利用できる「多目的トイレ」およびウォシュレットの設置拡大
・オストメイト(人工肛門・人工膀胱保有者)の方が安心してストーマ処理を行える専用設備の整備と備蓄の確保
​災害時においても誰一人取り残されることのない、福祉の視点を取り入れた避難所づくりを目指し、今後も地域の支援者や政治の場と連携しながら活動を続けてまいります。