​皆さん、おはようございます。
視覚障害者の手帳を所持して8年間、そして光を完全に失い全盲となって2年。これは私が何度も繰り返しお伝えしている、非常に個人的で、かつ切実な悩みです。
​私は現在、還暦60歳を迎え、福祉のボランティアや問題解決コンサルタントとして、千葉県東葛地域を中心に地道な活動を続けております。
今週は福祉会館「ふれあい22」へ連日通いました。月曜日は体操サークル、火曜日はクラシックバレエ。どちらも私自身はストレッチが中心ですが、これに加えて水曜日は松戸市視覚障害者協会の理事会に参加いたしました。慣れないストレッチを2日間続けたおかげで、健康になったような気もしますが、実際には体は疲労でパンパンの状態です。
​この理事会は10時から12時まで行われます。私は自宅を8時45分に出発し、9時30分には福祉会館に到着します。そこで無糖の紅茶を1本買いました。ここ数日は汗ばむような気候が続いており、水分補給なしでは厳しい状況です。しかし、この紅茶1本を飲みながら、私は12時半に会議が終わるまで、一度もトイレに行きませんでした。その時は、まだ異変は感じていなかったのです。
​午後の打ち合わせも無事に終え、夕方に帰宅した直後でした。男性の大切なところに、突き刺すような激痛が走ったのです。
またしても、膀胱炎でした。
​内科の担当医からは、熱中症対策のためにも頻繁に水を飲み、こまめにトイレに行くよう厳命されています。しかし、目が見えない私にとって、外出先のトイレに行くことは想像を絶するほど高いハードルなのです。
もちろん、1年以上通っている福祉会館であれば、内部の構造をすべて手探りで把握しているため、一人で動くことは可能です。しかし、普段から「トイレに行くこと」そのものが恐怖となってしまっています。
​その結果、朝に家を出ると、午後に1回、そして夕方に帰宅してから1回というように、どうしても回数が減ってしまいます。この「トイレを我慢する」という習慣が、常に膀胱炎を引き起こし、さらには頻繁な尿管結石をも招いています。これまで何度も入院や手術を繰り返してきました。
​常に同行援護のヘルパーさんが隣にいてくだされば、こうした問題は起きないのかもしれません。しかし、全盲になってまだ2年。一人で仕事に行くこともありますし、何より、すべてを人にサポートしてもらうことに対して、自分の中でまだ抵抗があるのです。
サポートといっても、具体的には「トイレの近くまで案内してもらうこと」と、「便器の位置」「流すボタン」「ウォシュレットのボタン」「手洗い場」という4点の場所を教えてもらうだけのことです。
それでも、できることならトイレくらいは一人で行きたい。そう願うからこそ、それが難しい現状において、結局は行くのを我慢してしまうのです。
​そして、水分を控えることで起きる弊害はこれだけではありません。便が硬くなり、排便時にお尻の穴が切れて「切れ痔」になってしまうのです。お食事中の方がいらしたら大変申し訳ありません。しかし、前も痛ければ後ろも痛いという、まさに踏んだり蹴ったりの状況なのです。
私の部屋には、市販薬の「ボーコレン」と「ボラギノール」が欠かせません。
​ここで、写真 に写っているこれらのお薬について、正確な内容を追記します。
まず「ボーコレン」は、漢方処方の「五淋散(ごりんさん)」からなるお薬です。11種類の生薬が、尿道や膀胱に付着した菌を押し流し、炎症を鎮めることで、排尿時の痛みや残尿感を改善します。
次に「ボラギノールA 注入軟膏」は、4つの有効成分が配合されています。炎症を抑えるステロイド成分をはじめ、痛みやかゆみを鎮める成分、傷の治りを助ける成分、血流を改善する成分が含まれており、切れ痔などの激しい痛みに効果を発揮します。
​視覚障害者になってからというもの、とにかく一人で外出するとトイレが恐怖です。
過去には、間違えて女子トイレに入ってしまったことも何度かあります。また、最近のトイレは内部がカクカクと複雑に曲がっており、迷路のようになっていて出られなくなったケースもありました。
最近は多目的トイレを利用するように努めていますが、自動洗浄であったり、流すボタンの位置が機種によってバラバラだったりと、なかなか見つけられません。
​そこで、コンサルタントとしても、一当事者としても、トイレメーカーの皆様に実用的な提言をさせていただきたいと思います。
​第一に、操作ボタンの配置の標準化とアナログな操作感の維持です。
本来であれば、昔ながらのタンクの脇にあるレバーのような、位置が物理的に固定されている構造が最も安心できます。最新のトイレであっても、流すボタンやウォシュレットの操作盤は「ここを探せば必ずある」という共通の規格を徹底していただきたいのです。壁面のどこにあるかわからないタッチパネルは、全盲の私にとっては存在しないも同然なのです。
​第二に、触知図(タクタイルマップ)の標準設置と音声案内の拡充です。
多目的トイレの入り口や、個室内の壁面に、便器や洗浄ボタンの位置関係を示す浮き彫りの図面があれば、手探りで構造を把握できます。また、人感センサーと連動して「流すボタンは右側の壁にあります」といった音声ガイドが流れる仕組みがあれば、どれほど救われるでしょうか。
​第三に、導線のシンプル化です。
入り口から便器までが迷路のような構造になっているトイレが増えていますが、視覚障害者にとってはパニックの元です。入り口から便器、そして出口までが直感的に、かつスムーズに移動できる設計を基本にしていただきたいのです。
​自分の事務所や顧問先のトイレは、位置関係をすべて覚えているので安心できます。しかし、外出先のトイレを一人で利用するのは本当に厳しいのが現実です。
​本日は、私の個人的な悩みを包み隠さずお話しさせていただきました。
他の視覚障害者の方は、私のような悩みを持たずに普通に暮らしているのでしょうか。もし同じようなトイレ問題で困っていることや、工夫されていることがあれば、ぜひ下部の問い合わせフォームからご意見やコメントをいただけると助かります。
​全盲になりまだ2年。視覚障害者としてはまだ初心者ですが、日々の生活をどのように送るべきか自問自答しながら、少しずつ前に進んでおります。