​医療・福祉情報を配信しているEYESROOM(アイズルーム)です。
​当団体は、メディカルサービスをはじめ、障害を持たれた方やご高齢の皆様の住環境を整える「補助金制度を活用した住宅改修」をメイン事業として展開している企業です。また、社会貢献活動やボランティアの一環として、日本赤十字社を通じた献血推進運動や、松視協(松戸市視覚障害者協会)様などの障害者支援活動にも積極的に取り組んでおります。
​今回のテーマは「フェンタニル」というお薬についてです。
​フェンタニルに関するニュースや話題は約1年以上前から社会的な関心を集めておりますが、現在でも当団体のホームページや相談窓口に多くの不安やお問い合わせが寄せられています。特に「麻薬」という言葉のインパクトから、一般の方々の間で様々な誤解や混同が生じているのが現状です。
​そこで今回は、医療現場で使われる医療用麻薬と違法ドラッグの違い、厚生労働省の公表データや医学的知見に基づいた正しい知識を、Q&A形式で分かりやすく解説いたします。
​【Q&A形式で学ぶフェンタニルの真実】
​Q1:フェンタニルとは、そもそもどんなお薬なのですか?
A1:フェンタニルは、強力な鎮痛(痛みを和らげる)作用を持つ「合成オピオイド」と呼ばれる医療用の麻薬性鎮痛薬です。
医療現場では、主にお手元や体に貼る「貼付剤(パッチ剤)」や「注射剤」として、がん性疼痛(がんによる強い痛み)の緩和や手術時の麻酔管理に広く用いられています。痛みを緩和する強さはモルヒネの約50〜100倍とも言われており、つらい痛みに苦しむ患者様のQOL(生活の質)を高めるために不可欠な重要医薬品です。
​Q2:ニュースなどで報じられている「違法薬物としてのフェンタニル」と「病院で処方されるフェンタニル」は何が違うのですか?
A2:違いは「製造ルート・使用目的・厳格な管理体制」にあります。
海外等で社会問題化しているものは、闇市場で不正に密造・流用された「違法密造フェンタニル」です。成分の不純物や過剰な致死量が混入しており、極めて強い中毒性と致命的なオーバードーズ(過剰摂取)を引き起こします。
一方で、日本の医療機関で正しく使用される「医療用フェンタニル」は、厚生労働省および麻薬取締官の厳密な管理のもと、医師の処方と薬剤師の服薬指導に従って正確な用量で管理されています。適切に使用されている限り、街中で接する違法ドラッグとは全く異なる安全な医療器具・お薬です。
​Q3:なぜこれほど「恐ろしいお薬」として話題になるのでしょうか?
A3:極めて少ない量で強い作用を発揮するため、誤用や乱用が起きると重大な副作用を引き起こすからです。
フェンタニルの最も警戒すべき副作用は「呼吸抑制(呼吸が浅く遅くなること)」です。過量摂取となった場合、急速に換気低下を起こし、死に至る危険性があります。また、貼付剤(パッチ)を貼ったまま長湯やカイロなどで温めすぎると、成分が急激に体内に吸収されて過剰摂取状態になるリスクも知られています。
このような強い薬理作用と依存性のリスクがあるからこそ、法令によって厳重な保管・処方・廃棄ルールが定められています。
​Q4:病院でフェンタニルを処方された場合、依存症になってしまう心配はありませんか?
A4:医師の指示通りに適切に使用している限り、いわゆる「精神的依存(麻薬中毒)」になる心配は極めて低いとされています。
痛みが存在する状態に対して適切な用量で使用される場合、薬は痛みを遮断することに消費されるため、快楽を求めて乱用するような依存状態(精神依存)は発生しにくいことが医学的論文や厚生労働省の指導指針でも示されています。自己判断で塗布枚数を増やしたり、急に服用を中止したりせず、必ず主治医や薬剤師の指示を守ることが大切です。
​【まとめとEYESROOMが目指す社会】
​フェンタニルは、正しく理解し適切に使用すれば、病気の激しい痛みを和らげ、穏やかな日常を取り戻すための「大きな助け」となるお薬です。過度に怖がる必要はありませんが、強い作用を持つ薬であるからこそ、正しい医療知識を持つことが大切です。
​EYESROOMは、病気や障害に苦しむ方々が少しでも安心できる生活空間を整え、住み慣れた地域で自分らしく輝ける「共生社会」の実現を目指して活動しております。住宅改修などの住環境整備はもちろんのこと、医療・福祉に関する正しい情報発信やボランティア活動を通じ、これからも地域の皆様の不安や疑問に寄り添ってまいります。
​お体やお住まいのこと、日々の生活で不安なことがございましたら、どうぞお気軽にEYESROOMまでご相談ください。