【B型事業所の今後の未来と報酬改定から考える厚生労働省の考え方:スコア方式導入がもたらす激変と障害者雇用の持続可能な経営支援】
来年2027年(令和9年)は、 就労継続支援B型事業所における報酬改定の見直しの年となります 。我々福祉支援団体EYESROOM(アイズルーム)は、 B型事業所の赤字経営にお悩みの企業様に対して、 無償での顧問契約サポートを実施してまいりました。 B型事業所様が単月黒字経営にならない限り、 一切のコンサルティング費用はいただかないという信念のもとで活 動を続けております。
今回は、 厚生労働省の障害福祉報酬改定検討チームにおいて議論されている 「B型事業所へのスコア方式導入」 をはじめとする報酬改定の動向と、それに対する現場の実態、 商慣行や経営管理の課題、 そして今後の事業所経営が目指すべき姿について総合的に論じます 。
厚労省が検討を進める「スコア方式導入」と報酬改定のポイント
厚生労働省の専門委員会や検討チームの発表によると、 2027年度(令和9年度)の報酬改定に向けて、 就労継続支援B型の基本報酬に「スコア方式」 を取り入れる案が示されています。
従来、B型事業所の基本報酬は主に「平均工賃月額」 に基づいて段階的に定められていました。しかし、 今回の見直し案では、 工賃だけではなく以下のような多角的な評価指標を組み入れた総合 評価(スコア化)へシフトすることが検討されています。
・平均工賃月額の達成度( 高工賃事業所のさらなる評価と基準の見直し)
・利用者の障害支援区分や重度障害者の受け入れ体制
・利用者の平均利用時間(短時間利用と長時間利用の評価整理)
・地域社会との連携や一般就労への移行実績、QOL(生活の質) 向上の取組み
さらに、新規開設される事業所に対する基本報酬の減額措置や、 地域ごとの需要を踏まえた総量規制の考え方も議論されており、 制度の根本が大きく見直されようとしています。
場当たり的な改定と制度の参入ハードルに対する考察
しかしながら、 このような制度の仕組みが180度変わるような急激な見直しは、 現場で日々障害者を支えているB型事業所の経営を極めて不安定に させる危険性を孕んでいます。
地域における総量規制を含め、 厚生労働省の手法は現場の現実に寄り添っているとは言い難く、 あくまでも場当たり的で計画性が欠如していると言わざるを得ませ ん。
事業所の不正や悪質な放置経営を排除すること自体は不可欠です。 しかし、一律に参入規制や報酬削減を行うより前に、真の問題は「 B型事業所の開業ハードルがあまりにも低いこと」にあります。
福祉や障害者支援に対する本質的な理解や関与実績のない事業者が 安易に参入できてしまう現状を改め、 障害当事者に深く寄り添ってきた実績や専門性を持つ企業に特化し た認可制度・指定基準へと転換すべきです。
不正根絶と健全化に必要なのは「厳正な現場実地調査」
多くの自治体で問題となっている不正請求や不適切な運営を撲滅す るために真に必要なのは、 書類上の制限ではなく厳正な現場確認です。
年に1回、事前告知なし(抜き打ち) で3日間の立ち入り調査を実施すれば、 運営の不正や不適切な状況は確実に抽出できます。
・会計帳簿の整合性をすべて確認する
・通所者の勤務状況や利用実績を一人ひとり厳密に照合する
・ 障害状況に応じた適正な作業や仕事が提供されているかをチェック する
・ 指導員やスタッフが障害者に対して真摯に取り組んでいるかを観察 する
現場確認の体制についても、全国一律で巡回できるよう、 地方自治体ごとに厚生労働省から派遣された2人ペアの調査員が3 日間かけて集中点検を行えば、 年に1回は管内の事業所を循環することが可能です。 これだけ不正が横行している業界を正しい方向へ戻すには、 厳正かつ直接的な現場確認こそが唯一の解決策です。
B型事業所が抱える「ミスマッチ」と持続可能な福祉経営
B型事業所の無償コンサルティングを行う中で見えてくるのは、 赤字経営に陥っている事業所の多くが次の2つのタイプのどちらか に該当するということです。
タイプA:経営能力やビジネス手腕には長けているが、 障害者の特性や心身のサポートに対する理解・ 対応が全くできない事業所
タイプB:障害者への思いやりや支援技術は素晴らしいが、 財務管理や案件獲得などの経営的判断が全くできない事業所
この構造は、 医療におけるクリニック経営にも非常に深く似ています。 医師としての治療技術は高いがクリニックの経営管理ができないケ ースや、 経営の数値管理は巧みだが患者への対応や診療の質に課題があるケ ースと同様です。
障害福祉という分野においても、「心の通った専門的支援」と「 確固たる経営基盤」の2つのバランスが揃って初めて、 持続可能な障害者サービスが成り立ちます。 どちらか一方に偏っていては、 事業所もそこで働く障害当事者も幸福にはなれません。
福祉支援団体EYESROOM(アイズルーム) が果たす伴走型支援
我々福祉支援団体EYESROOM(アイズルーム)は、 このような現場のミスマッチを解消し、 B型事業所が健全に成長していけるよう「伴走型支援」として事業所に寄り添い続けています。
当団体の公式ホームページ等でもお伝えしている通り、 我々は単なる経営アドバイスにとどまらず、現場の業務改善、 適正な工賃水準の確保、 運営体制の立て直しまでを一体的にサポートしています。 赤字状態の事業所様に対しては、 単月黒字化が達成されるまで無償で顧問サポートを行い、 リスクを共に背負いながら再建を図ります。
平均工賃の向上と共生社会の実現に向けた理念
我々は、障害当事者自身が運営に関わる福祉支援団体として、 B型事業所の経営安定化と同時に、 現在全国平均で月額2万3000円程度にとどまっている工賃を、 実質的に今の2倍程度へと引き上げていくことを目指しています。
もちろん、重度の障害をお持ちの方にとっては、 単に工賃の金額だけを追求することが目的ではありません。 働くという営みそのものが本人の生きがいとなり、 日々の暮らしに幸福感をもたらすことこそが本質的な目標となるべ きです。
工賃だけが人の幸せのすべてではありません。しかし、 地域で自立した生活を送る上において、 適切な工賃は極めて重要な基盤となります。
障害の状況や適性に応じた工賃のバランスが正確に反映され、 一人ひとりの障害者が尊重され、 少しでも幸福感を持って暮らせる共生社会を実現すること――。 EYESROOMは、 これからも現場の足元からその実現に向けて歩みを進めてまいりま す。
今回は、
厚労省が検討を進める「スコア方式導入」と報酬改定のポイント
厚生労働省の専門委員会や検討チームの発表によると、
従来、B型事業所の基本報酬は主に「平均工賃月額」
・平均工賃月額の達成度(
・利用者の障害支援区分や重度障害者の受け入れ体制
・利用者の平均利用時間(短時間利用と長時間利用の評価整理)
・地域社会との連携や一般就労への移行実績、QOL(生活の質)
さらに、新規開設される事業所に対する基本報酬の減額措置や、
場当たり的な改定と制度の参入ハードルに対する考察
しかしながら、
地域における総量規制を含め、
不正根絶と健全化に必要なのは「厳正な現場実地調査」
年に1回、事前告知なし(抜き打ち)
・会計帳簿の整合性をすべて確認する
・通所者の勤務状況や利用実績を一人ひとり厳密に照合する
・
・
現場確認の体制についても、全国一律で巡回できるよう、
B型事業所が抱える「ミスマッチ」と持続可能な福祉経営
B型事業所の無償コンサルティングを行う中で見えてくるのは、
タイプA:経営能力やビジネス手腕には長けているが、
タイプB:障害者への思いやりや支援技術は素晴らしいが、
この構造は、
障害福祉という分野においても、「心の通った専門的支援」と「
福祉支援団体EYESROOM(アイズルーム)
我々福祉支援団体EYESROOM(アイズルーム)は、
当団体の公式ホームページ等でもお伝えしている通り、
平均工賃の向上と共生社会の実現に向けた理念
我々は、障害当事者自身が運営に関わる福祉支援団体として、
もちろん、重度の障害をお持ちの方にとっては、
工賃だけが人の幸せのすべてではありません。しかし、
障害の状況や適性に応じた工賃のバランスが正確に反映され、