【天使のようなガイドヘルパーに学ぶプロの姿勢!視覚障害者の『目』となり寄り添う本当の同行援護と、常に高い向上心を持ち続けるための行動指針とは?】

      

【天使のようなガイドヘルパーに学ぶプロの姿勢!視覚障害者の『目』となり寄り添う本当の同行援護と、常に高い向上心を持ち続けるための行動指針とは?】

商店街のアーケードで中年女性視覚障害者が、女性のガイドヘルパーと楽しそうに会話をしながら歩行をしている画像です。
​皆さん、おはようございます!福祉支援団体EYESROOM(アイズルーム)です。
​代表の私は重度視覚障害者1級です。日頃の仕事の場面では会社のスタッフと行動をともにしておりますが、ボランティア活動などの際には、ガイドヘルパー(同行援護サービス)を利用させていただいております。
​私自身がサービスを利用する当事者であると同時に、福祉支援団体の代表という立場でもあるため、様々な会合やイベントの場を通じて、多くのガイドヘルパーさんや事業者様と接する機会がございます。
​ガイドヘルパーさんも、私たち視覚障害者も、誰もが普通の人間です。
​そのため、時には「こんな変な利用者がいた」「あの事業所のやり方はありえない」などと、お互いに不平不満や愚痴を言い合って盛り上がってしまうといった場面に遭遇することもあります。
​本来であれば、そうした陰口や不満を言うのは良くないことだと頭では分かっております。しかし、視覚障害者とガイドヘルパーが集まると、どうしても身近で人間味のある話題に傾いてしまいがちです。
​そんな中、私はまさに「天使」と思えるような、素晴らしいガイドヘルパーさんに出会いました。
​その方は、一緒に過ごしている間、他者や事業者に対する不平不満や愚痴を一切口にしません。そして歩行の誘導や安全確保の技術が完璧であることはもちろん、会話のバランスも非常に心地よいのです。
​私が「6」話すとすれば、そのヘルパーさんは「4」応えてくださるような、見事な噛み合いを見せてくれます。
​私自身はいくつかの団体で代表を務めているため、普段から人の話を聞き、相手の本音を引き出すようなコミュニケーションが癖になっております。そのため、気をつけないとヘルパーさんばかりが熱中して話し込んでしまい、移動中の安全確認や周囲への目配りにおろそかさが出てしまうことがあります。
​もちろん、私から話題を振って話を聞いているのですから、見落としが生じたとしてもヘルパーさんが悪いわけではなく、私自身の問題です。
​しかし、その「天使のガイドヘルパーさん」は、必要以上に自分から喋りすぎることはありません。こちらから振った話題に対して的確かつ簡潔に答えてくださり、安全への配慮を第一に考えて行動してくださいます。
​道路を安全に歩くことや、電車にスムーズに乗車する技術が完璧なのは言うまでもありません。それだけに留まらず、食事の際の微妙なニュアンスや的確な差し出し方など、すべての所作において温かい思いやりと優しさが溢れているのです。
​その方は大変人気があり、連日多くの仕事をこなしていらっしゃいます。 
​「そんなに朝早くから夜遅くまでお仕事をしていて、お体は大丈夫ですか?」と私がお尋ねすると、返ってくる言葉はいつも決まっています。
​「この仕事が本当に楽しくてやっているだけなんです。利用者様をはじめ、皆さんとの出会いの一つひとつが私の生きがいになっています。」とおっしゃるのです。
​私自身も根っからの「仕事人間」です。
​他の方から「お仕事の状況はいかがですか?」と聞かれた際には、「仕事をいただけるだけで本当にありがたいことです。必要としてくださるからこそお声がかかるのであり、断るという選択肢はありません」とお答えしております。
​世間を見渡してみますと、残念ながら一部のガイドヘルパーさんの中には「あの利用者は気難しいから担当をやめた」「利用時間が短いから効率が悪い」「食事をおごってくれないから面白くない」「楽しくないガイドだからやっていてつまらない」といった本音を漏らされる方もいらっしゃいます。
​人間ですから、時には疲れて不平不満が出たり、「嫌な仕事は避けたい」という気持ちが芽生えたりすること自体は理解できます。
​しかし、自分の都合や好みだけで利用者様を選り好みしていたら、最終的には周囲からの信頼を失い、仕事の依頼はどんどん減っていってしまいます。
​どのような仕事であっても、楽しい時もあれば、辛く大変な時もあります。お金をいただいてプロとして働くということは、そうした大変さも含めて責任を果たすことなのだという点を忘れてはなりません。
​仕事に限らず、人間は誰もが楽な方向へ流されやすい生き物です。自分の趣味嗜好に合う利用者様だけを都合よく担当していても、決して本当のプロとしての成長にはつながりません。
​多様な障害当事者と出会い、様々な考え方や生き方を学び、その一つひとつを自らの糧へと変えていくこと。
​ガイドヘルパーとして、そしてサポートの専門職として、マンネリ化することなく常に新鮮な気持ちで利用者様に寄り添い続けること。
​これこそが、支援者自身の人生における幸福感や達成感にもつながっていくのではないでしょうか。
​【厚生労働省のガイドラインから学ぶ:プロのガイドヘルパーに求められる行動指針】
​ここで、現役で活躍されているガイドヘルパーの皆様や、これからプロを目指す皆様に向けて、厚生労働省の「同行援護従業者養成研修」などで定められている基本的な役割と専門性について再確認してみましょう。
​同行援護は、単に「一緒に目的地まで歩く」だけのサービスではありません。視覚障害により移動に著しい困難を抱える方の自立と社会参加を支える、極めて専門性の高い障害福祉サービスです。 
​プロとして常に意識すべき重要な要素は、主に以下の3点に集約されます。
​適切な「視覚的情報」の提供と意思決定のサポート
視覚障害者は、周囲の状況や文字情報(標識、駅の案内板、商品の価格や賞味期限、店の雰囲気など)を視覚から得ることが困難です。
プロのガイドヘルパーは、周囲の状況を「右斜め前3メートルに階段があります」「目の前のテーブルの時計で言うと12時の位置にお皿があります」のように、具体的かつ客観的に伝えることが求められます。
重要なのは、ヘルパー自身の主観や勝手な判断で指示を出すのではなく、正確な情報を提供した上で「利用者様自身が選択し、決定できるように支える」ことです。代読や代筆の支援においても、守秘義務を守りつつ正確な情報伝達に徹することが基本です。 
​安全かつ確実な「移動の援護」と危険回避
障害物や段差の検知、人ごみや駅ホームでの危険回避、バスや電車への乗降補助など、利用者様の身体の安全を常に確保することが最優先事項です。
安全な誘導のためには、基本姿勢である基本持ち手(基本グリップ)や位置関係を正確に保ち、急な立ち止まりや方向転換を避ける配慮が必要です。
利用者様との会話に夢中になりすぎて周囲の危険(歩道上の自転車や飛び出しなど)を見落としてしまうことは、重大な事故につながります。適切な距離感を保ちながら、安全確認を最優先にする意識が強く求められます。
​自立支援と寄り添うアティチュード(態度・姿勢)
同行援護の本来の目的は、すべてを過保護に手助けすることではなく、利用者様の「自立と生活の幅の拡大」を促すことにあります。
利用者を自分の都合で選別したり、単なる作業としてこなしたりするマインドでは、良質なサービスは提供できません。一人ひとりの個性や生活スタイルを尊重し、プロとしての倫理観を持って常に質の向上を目指す姿勢が大切です。
​【まとめ:常に新鮮な心で『プロの眼』を磨き続けましょう】
​皆様の日々の温かいサポートによって、私たち視覚障害者は外出の機会を得て、社会とつながり、自分らしい生活を送ることができております。心より感謝申し上げます。
​だからこそ、現役で現場に立つすべてのガイドヘルパーの皆様には、慣れやマンネリに流されることなく、プロフェッショナルとしての高い志と誠実さを持ち続けていただきたいと願っております。
​一人ひとりの利用者様との出会いは、皆様ご自身の人間性を深め、成長させてくれるかけがえのない機会です。
​相手の立場に立ち、真の思いやりをもって寄り添う「天使のガイドヘルパー」の姿をお手本に、ぜひ今日の支援から新しい気持ちで一歩を踏み出してみてください。 
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