【深刻化するケアマネ不足の真実と打開策:EYESROOMが実践する「待たない介護」と制度改革への提言】

超高齢社会の進む日本において、 介護保険サービスの要であるケアマネジャー(介護支援専門員) の不足が深刻なボトルネックとなっています。要介護・ 要支援の認定を受ける方が増え続けているにもかかわらず、 サービスをマネジメントするケアマネジャーが足りないために、 必要な介護サービスをスタートできないという本末転倒な実情が全 国で相次いでいます。
この問題は、決して他人事ではありません。私自身、 ケアマネジャーの職務とは直接関係のない立場ですが、先日、 視覚障害などのある方の外出をサポートする同行援護サービスの認 定を受けました。しかし、 地元の松戸市内にはまったく空きのある事業所がなく、 より良い自動車(移動手段) も見つからないという事態に直面しました。結果として、 近隣の足立区にある同行援護サービスを頼らざるを得なくなったの です。地域密着であるべき福祉サービスが、 足元の自治体で機能していない現実を身をもって痛感しました。
さらに、 私たちが運営するビジネスコンサルティングファームのEYESR OOM(アイズルーム)でも、 介護保険を適用した住宅改修の現場でこの深刻な停滞を目の当たり にしました。
通常、 介護保険を使った手すりの設置や段差解消などの住宅改修を行うに は、ケアマネジャーが作成する理由書が必須となります。しかし、 担当のケアマネジャーがいない利用者様も多く、 いたとしても多忙を極めているため、 理由書の発行を待っていては工事がどんどん遅れてしまいます。 生活の安全を守るための改修において、 このタイムラグは命取りになりかねません。
そこでEYESROOMでは、社内スタッフに「 福祉住環境コーディネーター」の資格を取得させました。 この資格を保持していれば、ケアマネジャーの意見書(理由書) がなくても、 コーディネーター自らがそれに代わる必要書類を作成し、 申請を進めることが可能になります。 ケアマネジャーの不在や多忙というボトルネックを、 民間企業の工夫で解決した「待たない介護」の実践例です。
では、なぜこれほどまでにケアマネジャーが不足し、 現場の仕事が回らなくなっているのでしょうか。その背景には、 構造的な複数の課題が絡み合っています。
第一に、ケアマネジャー自身の高齢化と担い手不足です。 高齢化社会に伴いニーズが爆発的に増えているのに対し、 現役のケアマネジャーの平均年齢は年々上昇しており、 次世代のなり手が圧倒的に不足しています。
第二に、業務の肥大化と精神的な過酷さです。 実際の現場の声を聞くと、 利用者様からの基本的なケアプラン作成以外の「 業務外の相談やサービス(シャドーワーク)」 があまりにも多すぎるといいます。 原則として1人で利用者の自宅というプライベートな空間に深く立 ち入らざるを得ないため、 そこには常に精神的なリスクや危険が伴います。 本来の専門業務ではない雑務や周辺のトラブル処理に追われ、 仕事が何でも屋のようになってしまっているのが実態です。
第三に、あまりにも見合わない待遇の限界です。 どれだけ担当する利用者を増やしても、 どれだけ対応エリアを広げて駆け回っても、 給料や評価体系が変わらないという過酷な現実があります。 介護報酬の仕組み上、 現場の努力がダイレクトに待遇改善へ結びつきにくい構造になって いるのです。
国の政策としても、現在の自宅介護を支えるためのルール( 月に1回は必ず自宅を訪問しなければならない、要支援・ 要介護者の実情に合わせた細かな提案をしなければならない等) は非常に厳しく設定されています。 サービスの質を担保するためのルールが、 かえってケアマネジャーを縛り、 疲弊させる原因にもなっています。
この状況を打破するため、2026年現在、 国もようやく重い腰を上げ、ケアマネジャーの「 資格更新制度の廃止」や「受験資格の緩和( 実務経験年数の短縮や対象資格の拡充)」 といった制度改革へと舵を切り始めました。 これまでは試験を受けるための条件が厳しすぎたことが、 新規参入を阻む大きな壁になっていたからです。
しかし、入り口を広げるだけでは根本的な解決にはなりません。 ケアマネジャー不足を本当の意味で打开するためには、 以下の2点に踏み込んだドラスティックな変革が必要です。
業務を「専門性の高い領域」に限定する
何でも屋になってしまっている現状を改め、 ケアマネジャー本来の専門的なプランニングやマネジメント業務に 仕事を限定するべきです。その他の周辺業務や手続きは、DX( デジタル化)の推進や、事務職・ 他職種へのタスクシフトによって切り離す必要があります。
給料体系を抜本的に引き上げる
どれだけ重要で大変な仕事であっても、 待遇が良くならなければ人は集まりません。 介護サービスの要となる職種だからこそ、 国の政策として確実な処遇改善加算を適用し、 インセンティブが働く給料体系へと引き上げる必要があります。
介護保険制度の崩壊を防ぎ、 誰もが住み慣れた地域で安心して暮らせる社会を維持するために。 現場のマンパワーに依存した限界を認め、国を挙げた処遇改善と、 EYESROOMが実践したような民間による代替スキームの活用 を柔軟に組み合わせる、 新しい介護のグランドデザインが今こそ求められています。
この問題は、決して他人事ではありません。私自身、
さらに、
通常、
そこでEYESROOMでは、社内スタッフに「
では、なぜこれほどまでにケアマネジャーが不足し、
第一に、ケアマネジャー自身の高齢化と担い手不足です。
第二に、業務の肥大化と精神的な過酷さです。
第三に、あまりにも見合わない待遇の限界です。
国の政策としても、現在の自宅介護を支えるためのルール(
この状況を打破するため、2026年現在、
しかし、入り口を広げるだけでは根本的な解決にはなりません。
業務を「専門性の高い領域」に限定する
何でも屋になってしまっている現状を改め、
給料体系を抜本的に引き上げる
どれだけ重要で大変な仕事であっても、
介護保険制度の崩壊を防ぎ、