​全盲のコンサルタントとして、日頃から企業様の巡回やセミナー講師などを務めさせていただいている私ですが、先日とても心温まる、そして深い感銘を受ける出来事がありました。
​私には、長年の薬の影響による目元の保護や身だしなみ、そして日々の生活を守るために東海光学さんの遮光レンズを使った新しいメガネが必要でした。私自身、左目は光を完全に失っていますが、右目にはかすかに光を感じる視覚が残っています。そのため、晴れた日には眩しさが強く差し込んでしまい、日常生活や活動に大きな支障が出てしまうのです。
​そのテストレンズを求めて訪ねたのが、富士メガネ 流山イトーヨーカドー店様でした。店長様をはじめスタッフの皆様が本当に誠実に寄り添ってくださりプロとしての確かな知識と温かいおもてなしで最適な一本を選んでくださいました。その感謝をお伝えしたところ、会長様からのお返事という思いがけないお気遣いまでいただきました。
​本日メガネの受け取りで再訪した際、富士メガネ様が歩んでこられた感動的な歴史と人道支援の足跡を詳しく知る機会に恵まれました。
​富士メガネ様は1939年、樺太にて創業者の金井武雄様が「モノが見えることで人生を助けることができる」という想いからスタートされた企業です。終戦の混乱期を経て北海道で再起され、創業45周年を迎えた1983年より「社会への恩返し」として海外難民への視力支援ミッションを開始されました。
​1984年からは国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)とのパートナーシップのもと、タイのインドシナ難民キャンプをはじめ、ネパール、アルメニア、アゼルバイジャンなど世界各地の過酷な現場へ直接赴かれてきました。単に既製品のメガネを送るのではなく、専門知識を持つ社員の方々が現地で一人ひとりの視力を丁寧に検査し、これまでに寄贈されたメガネは通算17万組を超えています。
​この長年にわたる無償の奉仕活動が世界的に高く評価され、2006年には現会長の金井昭雄様が、日本人として、自由と人権を守る貢献に贈られる「UNHCR ナンセン難民賞」を民間企業経営者として世界で初めて受賞されました。さらに金井会長はその際の副賞金10万ドルも全額寄付され、アゼルバイジャンの国内避難民キャンプにおける地下水給水施設の建設に活用されました。
80代になられる今もなお徒歩で本社へ出社されている金井会長様をはじめ、全社で貫かれるその人道支援の精神と、技術と誠意で人々の人生に光を灯す姿勢に、一人の人間として深く感動いたしました。
​私どもEYESROOM(アイズルーム)も、まさに社会貢献と人道支援を軸に設立された組織です。人々のお心に寄り添うまなざし(アイズ)と、誰もが安心して過ごせる部屋(ルーム)でありたいという想いを込めて名付けました。
​障害や難病を抱える方、高齢者、すべての生活弱者が社会から排除されることなく、当たり前に自分らしく暮らせる共生社会の実現を目指しています。
​私自身が当事者である「白杖の恩返し」として、毎週木曜日は松戸市、金曜日は柏市にて日本赤十字社の献血推進・声かけ活動を勢力的に実施しています。また、副会長を務める松戸市視覚障害者協会の運営支援、相談会やサークル活動の推進、当事者目線の環境改善や補装具の普及啓発にも全力を注いでいます
​さらに、最新のITやAI、スマートデバイス等の先端技術を活用した障害者の自立移動サポートや、千葉県内の就労継続支援事業所への業務委託を通じた就労支援、バリアフリー住宅の企画・改修支援など、居住と就労の両面から総合的なコンサルティングを展開しております。
富士メガネ様のような世界的な歴史と実績を持つ企業の素晴らしい活動に比べれば、私どもの取り組みはまだ小さな一歩かもしれません。しかし「目の前で困っている一人ひとりを幸せにする」という情熱と人道支援の心は、深く重なるものがあると確信しております。
​今後も地域社会や行政、関係機関の皆様と協力しながら、障害や病気があっても安心して暮らせる共生社会の実現に向けて、一歩ずつ着実に歩みを進めてまいります。
【視覚障害者の読者の方へ】
ブログの先頭には、長身の視覚障害者の男性(全盲の問題解決コンサルタント)が、ダークスーツを着て、遮光眼鏡(東海光学レンズ)をかけ、右手には白杖をつきながら黒のリュックサックを背中に背負い、都会の道を直射日光の元さっそうと仕事へ向かうイメージをした画像を張り付けております。