福祉支援団体EYESROOM(アイズルーム)がお届けするブログへようこそ。
​先日、当団体のスタッフが「同行援護サービス基礎研修」に参加し、全4回の講義を見事に修了して無事に卒業いたしました。まずは、受講されたスタッフの方、本当にお疲れ様でした。
​ここで改めて「同行援護サービス」について簡単にご説明します。
同行援護サービスとは、視覚に障害がある方々が外出する際、安全に移動できるよう移動のサポートを行う専門的な福祉サービスです。買い物や通院、イベントへの参加、行政手続きなど、一人で外出することが困難な場面において、視覚障害者の「目」となり、移動中の情報提供や排せつ・食事の介護、代筆・代読などを幅広くサポートします。
​今回の研修を通じて、参加した仲間たちの間には強い絆と結束力が生まれたようです。最終日には講師の先生を交えて記念写真を撮影し、LINEを交換して「今度みんなで楽しく飲み会をしよう」と盛り上がったとのこと。現場の温かい雰囲気が伝わってきます。
​視覚障害者を助けたい、移動を支えたいという思いで資格取得に挑む方々は、皆さん非常に真面目で、高い志を持っています。約4万円という決して安くはない受講料を自費で払い、現場でのサポートに臨む姿勢には頭が下がります。こうした素晴らしい人材が集まるからこそ、福祉の現場は成り立っています。
​しかし、現場を取り巻く現状に目を向けると、様々な課題が浮かび上がってきます。
​私自身、数多くの同行援護サービス提供会社や、実際の指導・管理体制を間近で見てきました。松視協(松戸市視覚障害者協会)などの集まりに参加すると、会員の皆様の隣には必ず同行援護のガイドヘルパーさんが寄り添っています。そうした中で切実に感じるのは、事業所の経営者も、現場で働くスタッフも、全体的に高齢化が進んでいるという事実です。
現在の同行援護サービス事業所が抱える主な問題点は以下の通りです。
​・ガイドヘルパーや経営層の高齢化が進み、若手人材の参入が進んでいないこと
・採用後に現場任せ(本人任せ)になり、定期的な技術向上の機会が乏しいこと
・社会保険などの雇用環境が不十分で、正社員としての安定した就労が難しいこと
・アナログな管理体制により、事務負担や運営コストが肥大化していること
​事業所が従来のやり方に固執していては、働くスタッフもサービスを利用する視覚障害者の方々も、本当の意味で満たされることはありません。既存の概念をぶち壊し、働く側も利用する側もお互いの世界を広げていくような、新しい未来に向けた「理想的な同行援護サービス」の仕組みが必要です。
​私たちが業界へ向けて提案したい、新たな支援体制と未来のモデル方針は以下の通りです。
​第一に、働くスタッフの環境整備とベースアップです。
時給は思い切って2500円程度まで引き上げ、社会保険を導入して正社員雇用を積極的に推進します。一度採用したら本人任せにするのではなく、最新の技術や知識を磨く研修の場を定期的に提供します。給料とスキルアップの機会をしっかりと保障することで、若い世代が魅力を感じて続々と参入してくる職場環境を作ります。
​第二に、スリムでフラットな組織作りとDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進です。
本部は極力スリム化し、貸会議室やオンラインを活用して定期打ち合わせや研修を行います。最新のAIを導入することで管理部門のコストを最小限に抑え、組織の風通しを良くします。年功序列ではなく、若い方でも自由に意見が出せるフラットな関係性を重視し、会社が「雇う」という従来の発想を捨てます。スタッフ一人ひとりが主体となって「視覚障害者の役に立つ移動サービスとは何か」を考え、サービスの質を自らブラッシュアップしていく組織像を目指します
​第三に、安全管理と効率化を支えるテクノロジーの活用です。
GPS端末を活用し、センターのサービスステーションからスタッフの安全管理と効率的な移動支援をリアルタイムで行います。これにより、現場のスタッフも安心してサポート業務に集中することができます
​第四に、利用者である視覚障害者の暮らしを総合的に支えるプラットフォームの構築です。
この最先端の同行援護サービスの仕組みを取り入れることで、利用者は質の高い移動支援を受けられるだけでなく、AIを活用した専門ポータルサイトを利用できるようになります。
​このポータルサイトでは、以下のような多角的なサポートを提供します。
​・音声でも利用しやすいサイト上での福祉用具の買い物
・1日のお出かけ提案や、視覚障害に配慮した旅行プランニング
・視覚障害者でも利用しやすいホテルやレストランの紹介
・就労支援から居住支援まで網羅した暮らしの総合情報提供
・利用者の趣味や嗜好に合わせた、当事者同士が繋がれる専門チャットの運用
​移動のサポートにとどまらず、日常生活のあらゆるシーンでアクティブに活動するための情報をワンストップで得られる仕組みを作ります。
​福祉支援団体EYESROOM(アイズルーム)は、日本の中心地である「日本橋」という場所から、この業界全体をリードするような最先端かつ理想的な同行援護サービスのモデル方針や新たな支援体制のあり方を、今後も積極的に発信・提案していきたいと考えております。
​日々、視覚障害者を温かくサポートし、現場で同行援護を行っているスタッフの皆さん。誰もが働きやすく、利用者が真に喜べる理想的な同行援護サービスの姿を全国へ広げていくために、これからも共に未来を見据えてまいりましょう。