【国籍ではなく「愛と向上心」があるか~足立・葛飾の月額16万円有料老人ホーム視察で見えた外国籍スタッフ25%のリアルと、これからの介護・障害福祉(同行援護)が目指すべき真のサポートのあり方~】

      

【国籍ではなく「愛と向上心」があるか~足立・葛飾の月額16万円有料老人ホーム視察で見えた外国籍スタッフ25%のリアルと、これからの介護・障害福祉(同行援護)が目指すべき真のサポートのあり方~】

低価格介護付き有料老人ホームの施設で、外国人の介護スタッフとベテラン日本人の介護スタッフが、笑顔で高齢男性を介助しているイメージ画像です。
​皆様、こんにちは。
​先日、足立区および葛飾区周辺の東京東部エリアにおきまして、比較的費用が抑えられた有料老人ホームの視察を行ってまいりました。今回は入居者の方から個人的なご支援に関するご相談をいただいたことをきっかけに、実際の生活環境や現場の様子を確認すべく現地へ足を運んだ次第です。
​一般的に東京23区内における介護付き有料老人ホームの月額費用相場は平均23万円〜26万円前後となっております。しかし、今回視察した足立区・葛飾区エリアにおきましては、土地柄や事業者の工夫もあり、月額約16万円で低価格介護付き有料老人ホームに入居できる非常に良心的な高齢者施設が存在しております。
​施設内を拝見しますと、プライバシーがしっかり確保された6畳ほどの清潔な個室(個室内トイレ・シャワー・ミニキッチン無し)が整えられており、毎日のお食事も3食栄養バランスの取れた温かいメニューが提供されているなど、費用面を抑えながらも安心して日常を送れる環境が整えられておりました。この価格帯であれば、低年金生活の方や生活保護を受給されている方であっても選択肢となり得る、地域にとって本当に貴重な施設でございます。
​訪問時には施設長様にもご面談いただき、館内をご案内いただいたのですが、低料金で運営されている施設であるにもかかわらず、居室や共有スペースは非常に綺麗に整理整頓されており、衛生管理や環境整備が行き届いておりました。そして何より心に残ったのは、現場で働く職員の皆様が笑顔で活き活きと業務に取り組まれていたことです。
​その視察の中で、ひとつ大変興味深い点に気づきました。それは、シフトで稼働している現場スタッフの方々を見渡した際、4人に1人にあたる25%前後が外国籍と思われる方々だったということです。日勤帯のフロアで元気に声を掛け合って動いている職員の方々の四分の一近くを外国籍のスタッフが占めている光景は、非常に強く印象に残りました。
​ここで、公的な統計データや厚生労働省の公表資料から、介護・福祉現場における外国人の雇用現状について確認してみます。
​公的データによる介護業界の外国人労働者の現状
​介護業界全体の外国人受入状況
公益財団法人介護労働安定センターが公表した調査によると、全国の介護事業所のうち外国籍の職員を受け入れている事業所の割合は18.6%となっており、約8割の事業所ではまだ外国人労働者の受け入れが行われておりません。しかし、厚生労働省および出入国在留管理庁の最新データによれば、特定技能1号で働く介護人材は急速に増えており、在留者数は4万4千人を超え、年間で約2割強のペースで拡大しております。また、国家資格を持つ「介護」の在留資格者や技能実習生からの移行も着実に増えております。
​現場における体感比率の違いとリアリティ
全国平均の事業所データで見ると外国人を受け入れている現場はまだ一部のように見えますが、今回視察した足立区・葛飾区周辺のように、人件費と利用料のバランスを保ちながら質の高い介護を維持している都市部の施設においては、シフトの4人に1人(25%前後)が外国人スタッフという状況がごく当たり前の日常となりつつあります。厚生労働省の試算では、今後の高齢化に伴い毎年約6.3万人の介護人材の純増が必要とされており、増加する外国人労働者はその不足分を補う上で不可欠な存在となっています。今後もこの増加傾向は間違いなく続いていくと考えられます。
​一方で、私自身が直接深く関わっております視覚障害者の方々をサポートする「同行援護(ガイドヘルパー)」の現場はどうでしょうか。
​現状、同行援護の現場において外国人スタッフが占める割合は5%にも満たないと感じております。視覚障害者への外出支援や移動介助には、高度な日本語コミュニケーション能力や、日本の地理・文化・交通事情への理解、さらには細やかな周囲の状況説明が求められるためです。
​しかし、今後の展開を考えると、この福祉障害者支援分野にも外国人労働者の方々が多く参画してくる時代が間違いなく訪れます。日本語教育や障害理解の研修制度が整っていけば、同行援護の現場でも大きな力となってくださるはずです。
​こうした現場視察を通して、私は真の福祉サポートとはどうあるべきかについて改めて強く考えさせられました。
​私の意見といたしましては、日本人であろうと外国人であろうと、国籍は全く関係がないということです。目の前の利用者様に対して真剣に仕事に取り組み、向上心を持って、思いやりと愛情を持って接していただけるのであれば、どこの国出身の方であっても素晴らしい支援者です。
​逆に、日本人であっても、対価としてお金をもらっているにもかかわらず「ただの仕事だ」と割り切り、そこに愛情も思いやりもない作業のような支援を行っている人がいることも残念ながら事実です。
​今後の福祉における外国人労働者の増加と課題
​外国人労働者が増えていく過程では、当然ながら以下のような問題点や課題も浮き彫りになってまいります。
​・言葉の壁や専門用語のニュアンスの伝わりにくさ
・文化的背景や習慣の違いによる利用者様とのすれ違い
・受け入れ側である事業者側の教育体制やマニュアル作成の負担
​しかし、これらは「外国人を排除する理由」にするべきではありません。むしろ、深刻な人手不足に悩む日本の福祉現場において「外国人労働者をいかに温かく迎え入れ、適切に活用し、共に成長していくか」という視点こそが重要です。
​老後を迎えたとき、十分な資産があれば高い費用を払って幅広い施設を選ぶことができます。しかし、公的年金や単身生活、生活保護世帯などでお金の余裕がない方々にとって、足立区や葛飾区にあるような「食事・6畳個室付きで月額約16万円」で安心して暮らせる施設の存在はまさに命綱です。そうした地域福祉を陰で力強く支えているのが、国籍を問わず高い志を持って働く介護・福祉スタッフの皆様なのです。
​本当の福祉サポートとは、形だけの作業ではなく、そこに通う「人の温もりと愛情」です。
​国籍という枠組みを取り払い、真心を込めて支援に取り組んでくださるすべての方々に感謝しつつ、私自身もそうした方々や施設を全力でサポートしてまいりたいと思っております。
カテゴリー