​私たちEYESROOMは、日頃から地域社会におけるマネジメント課題の解決や、福祉の現場に寄り添い、真の「共生社会」を実現するための活動を続けています。すべての人が尊厳を持って、自分らしく生きられる街づくりを目指す中で、決して見過ごすことのできない重大な問題が、お隣の政令指定都市である千葉市で起きています。
​それは「65歳の壁」と呼ばれる、障害福祉サービスの一方的な打ち切り問題です。
​千葉市に住む視覚障害当事者である天海(あまがい)さんは、65歳になったことを理由に、それまで利用していた同行援護や移動支援、家事援助といった大切な障害福祉サービスを千葉市から強制的に打ち切られ、介護保険制度へ移行するよう迫られました。
​障害者総合支援法を根拠にしたこの千葉市の対応に対し、天海さんは「生活の権利を奪うものだ」として、行政を相手に不服を申し立て、実に11年もの長きにわたり、たった一人で裁判の火に身を投じ、身体を張って闘い続けておられます。最高裁判所での差し戻し判決を経て、再び舞台は東京高等裁判所へと移り、いよいよ2026年、この長きにわたる闘いが結審の時を迎えようとしています。
​この「65歳で一律に介護保険へ切り替える」という制度は、あまりにも現場の現実を無視した、不条理な仕組みと言わざるを得ません。
​障害者と高齢者の介護を同じ枠組みで捉え、行政の予算削減のために一律の基準を当てはめることは、当事者の生活基盤を根底から破壊します。障害福祉サービスから介護保険に切り替わることで、それまで受けていた手厚い支援が受けられなくなるだけでなく、個人の負担額が跳ね上がり、日々の生活が困窮へと追い込まれてしまうのです。
​さらに深刻なのは、それまで築き上げてきた支援者との人間関係や信頼関係が、年齢を理由に一瞬にして壊されてしまう点にあります。特に視覚に障害を持つ方々にとって、就労や自立した収入を得ることは極めて難しく、半数以上の方が経済的に非常に厳しい状況に置かれているのが実態です。
​もちろん、所得に応じた一定の負担や、十分な金融資産や収入を持つ高齢者・障害者の方からサービス利用料をいただく仕組み自体は、社会の公平性の観点から理解できます。しかし、一律にサービスを打ち切り、生活を困窮させるような運用は、行政の怠慢であり断じて許されることではありません。
​もしこのような「一律打ち切り」の悪しき前例がまかり通ってしまえば、千葉市だけでなく全国の自治体にこの冷酷な仕組みが普及してしまう恐れがあります。そうなれば、65歳を超えた視覚障害を持つ方々は、自由に外出することすらできなくなり、社会から完全に孤立してしまいます。
​移動の自由、そして地域で普通に暮らす権利は、誰にでも平等に与えられているはずです。EYESROOMは、天海さんの孤独でありながらも強い信念を持った闘いに深く感銘を受け、この活動を全力で応援します。障害者が自由に外出できる世界を取り戻すために、今こそ私たちが声を上げ、共に立ち上がらなければなりません。
​この歴史的な裁判を支援し、行政の通念を変えるための重要な学習決起集会と要請行動が、まもなく開催されます。
​日時:2026年6月12日(金)12時30分から
会場:衆議院第一議員会館 第2会議室、およびオンライン(Zoom)
​当日は、12時30分からの学習決起集会に続き、16時からは東京高等裁判所への第2回要請行動と署名の提出(署名期日は6月30日まで)が行われます。16時45分からは記者クラブでの会見も予定されています。
​私も都合がつけば、必ずこの議員会館へ足を運び、未来の共生社会を守るための行動に直接参加したいと考えております。
千葉市で起きているこの現実を一人でも多くの人に知っていただきこれまで通りの当たり前のサービスを受けられる社会を維持するために、みんなで力を合わせましょう。皆様のご関心と温かいご支援、そして集会へのご参加を心より呼びかけます。