【「180cm 120kg」から学んだ真実。太りやすい遺伝子と脂肪細胞の科学、そして現実的なダイエット法】

      

【「180cm 120kg」から学んだ真実。太りやすい遺伝子と脂肪細胞の科学、そして現実的なダイエット法】

マンジャロ注射器の写真で、この薬は二型糖尿病の治療の為に開発された。血糖値を下げる効果と脳に働きかけて満腹感を維持させる。食欲をコントロールする薬です。

​小学生の頃からぽっちゃり期と痩せ型期を繰り返し、常に体重の上下に悩まされてきました。20代後半、私の体重は身長180cmに対して120kgを超えていました。
​フードファイターのように莫大な量を食べていたわけでも、お相撲さんのようにドカ食いをしていたわけでもありません。ファミレスで一般の方の2倍程度を食べていただけなのに、なぜか120kgという巨体を維持できていたのです。
​当時、会社経営をしていた私の主治医に相談したところ、こう言われました。
「あなたは太る遺伝子を持っている。脂肪細胞の数も多いし、脂肪細胞そのものの大きさも人より大きいんだよ」
​アドバイスとも取れないこの言葉に戸惑いましたが、思い当たる節もありました。私の父方の親戚には、実際にちょんまげを結った関取がいます。父の葬儀の際にも、葬祭場の外に大きな供花が贈られてきたほどです。父方の遺伝子は、体が大きく太りやすい、まさにお相撲さんになれるような恵まれた体格の家系でした。お相撲さんを目指す人たちが血の滲むような努力と食事量で体重を増やす中、私は普通の食事だけで120kgを超えてしまっていたのです。
​その後、こうした体重の影響もあり糖尿病網膜症から緑内障を併発し、現在は視力を失っています。現在の体重は85kgまで落ちましたが、主治医からは75kgを目指すよう言われています。かなり食事制限をしているつもりですが、太る遺伝子の影響なのか、なかなかここからの減量が進みません。
​一時期、医師の勧めによりマンジャロを使用することもありました。ブログの写真にあるのが、その時に使っていたお腹や太ももに注射するタイプの薬(マンジャロ)です。しかし私の場合は高熱の副作用が続き、千葉西総合病院にお世話になる事態となってしまったため、使用を断念しました。
​では、主治医が言っていた「太りやすい遺伝子」「脂肪細胞の数が多い・サイズが大きい」というのは、本当に医学的な事実なのでしょうか。厚生労働省や最新の医学研究のエビデンスをもとに解説します。
​【医学的エビデンス:脂肪細胞の数と大きさ、遺伝子の関係】
​脂肪細胞の「数」と「サイズ」について
人の体脂肪は、脂肪細胞の「数」と「1個あたりの大きさ(サイズ)」によって決まります。
医学研究によると、脂肪細胞の数は主に幼少期から思春期にかけて増加し、成人以降は基本的に一定に保たれます。幼少期にぽっちゃりしていた時期があると、脂肪細胞の総数自体が多く形成されます。
さらに、大人になってからの増量は脂肪細胞1個の「サイズ」が肥大化することで起こります。つまり、「脂肪細胞の数が多く、かつサイズも大きくなりやすい」という体質は、医学的に明確に存在します。
​「太りやすい遺伝子」の存在(肥満遺伝子)
厚生労働省の資料や遺伝子研究でも示されている通り、日本人には「肥満遺伝子(節約遺伝子)」と呼ばれる遺伝的変異を持つ人が多く存在します。代表的なものにβ3AR遺伝子などがあり、基礎代謝が低く、基礎的なエネルギー消費量が通常より1日あたり100kcal〜200kcalほど少ない傾向があります。
さらに、過剰な食欲を抑えるホルモン(レプチン)の働きにくさや、脂質・糖質の代謝効率に関わる遺伝子も解明されており、同じ食事量でも体脂肪として蓄積されやすい体質は科学的に証明されています。
​【太りやすい遺伝子を持つ方が取り組むべきダイエット法】
​太りやすい遺伝子や多くの脂肪細胞を持っているからといって、体重をコントロールできないわけではありません。体質に合わせた現実的なアプローチが必要です。
​第一に「過度な食事制限に頼らない」ことです。
極端な食事制限を行うと、体は危険を察知して省エネモードになり、基礎代謝をさらに下げてしまいます。タンパク質(肉、魚、豆腐など)をしっかり確保し、筋肉量を落とさない食事構成を意識してください。
​第二に「血糖値の急上昇を防ぐ工夫」です。
食べる順番を「野菜・汁物 → タンパク質 → 炭水化物」の順にするだけで、インスリンの過剰分泌を防ぎ、脂肪として蓄積されるのを抑えられます。また、GI値(食後血糖値の上昇度)の低い食品を選ぶことも効果的です。
​第三に「無理のない継続的な運動習慣」です。
脂肪細胞の数は減らせなくても、運動によって1個あたりのサイズを小さく引き締めることは十分に可能です。ウォーキングなどの有酸素運動や軽い筋トレを、日常のルーティンとして定着させることが近道です。
​遺伝子や脂肪細胞の傾向を知ることは、自分を責めるためではなく、自分の体に合った「正しい戦略」を選ぶための知識です。あせらず、着実に一歩ずつ進めていきましょう。 
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